こちら文学少女になります

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 181
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163905273

感想・レビュー・書評

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  • 小嶋陽太郎らしいというか、さすが楽しませてくれるエンタメお仕事小説。
    可愛くはないがブスではない(自称)、巨乳(自他ともに認める)の大卒新人文学少女が、よりによってコミック誌の編集に配属される。

    そっからはもう、ジェットコースター。大御所漫画家に留めを刺すわ、覆面作家の謎を暴くは、チラエロコミック作家に惚れられるわ…。

    ちょっとした謎解きもあったり、意外なドンデン返しもあったり、退屈させない展開で、これぞエンタメ。肩肘張らずに楽しめる快作。

    しかし、コミック界出版社ってとこは、ある意味変態だったりパワハラだったりの温床やな、小説だから笑ってられるが、電通や朝日新聞のブラックぶり観てると現実にこんなんやってると思うと、ちょっと胸が痛む

  • マンガをまったく読まない文学少女が新卒で入った出版社の青年マンガ誌の編集者になるお話。とりあえずひとつ思うのは、このタイトルだとマンガ編集部が舞台のお仕事ものであることが伝わってこないので損をしているのではないかということ。内容はこんなもんかなと思う。

    装幀がいいですね。女の子(西村ツチカさんのイラスト、かわいい)の部分を白ヌキではなくわざわざ白インクを載せることで白色をうっすらさせているのは、キヨというキャラクターの特性をふまえたものなのだろう。

  • マンガは読まない文学少女が念願かなって出版社に就職。ところが、配属先はマンガ雑誌の編集部。その上唯一の女子。文芸誌の編集にあこがれながらも、マンガ雑誌の編集に励む。

    お仕事ものと思っていたのが、ちょっと違ったかなぁ?

  • 青年漫画誌に配属された新人編集者の成長物語。
    なんか不思議な感じも有るが楽し。2018.1.17

  • 主人公の出だしの冷めた感じからは、この熱さは想像できなかったな。
    伏線も謎もあったりで一気読み。
    好きだな、熱のあるお仕事小説!

  • 漫画を読まない文学少女が配属されたのは青年漫画誌。ちょっとファンタジーありのお仕事小説。大御所先生との関係が面白かった。

  • 小説を愛し、文芸誌を希望していたのに、配属先は青年漫画誌。しかもいきなり大御所を怒らせてしまい……。
    誰もかれも口が悪く、激しいセリフの応酬と、青年誌ならではの濃さで、テンポよく楽しめる。自分で考えたり、努力しない前半は共感しづらいが、後半はよく、じーんとくるところも。
    『重版出来!』と『校閲ガール』を連想させる。

  • いいものはいい、悪いものは悪い、と大御所にでもはっきり言ってしまう新人編集者の山田や、一見チャラい大沢。表面的には眉間にシワを寄せたくなるようなクセのあるキャラクターがわんさか登場する、とある出版社が舞台の話ですが、仕事に信念、情熱を持っている人ってとても惹かれる。

    不覚にも編集者、章の柳沼先生とのやりとりのところで変化した山田に自分の姿を重ねてしまい、それまでさくさくと読んでいたのに、あーこういう思いを仕事でたくさんしてきたんやったなぁ、と、不覚にも涙。

    ここからはレビューでも何でもない個人的な話。ワークとライフのバランスを取ろうとすればするほどバランスってナニ?となってくる。継続ではなくしっかり休憩をはさんで、熱く仕事をいつかまたしようと心に決めた夜でした。

  • 漫画を読まない文学少女が青年誌の漫画編集部に配属されてしまう、新人編集者の悪戦苦闘?を描いたお仕事青春物語☆ちょっとした謎解きやら、ホラーやら、恋愛やら、ウルウルやらと色々な角度から楽しめるエンタメで、初読み作家さんでしたが他の作品も読んでみたくなる面白さでした!キヨの四字熟語の応酬にムムム!やるなぁ!と対抗意識!!これ、続編希望 でーす(笑)

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著者プロフィール

1991年長野県生まれ。信州大学人文学部中退。2014年『気障でけっこうです』で第16回ボイルドエッグズ新人賞を受賞しデビュー。他の著書に『今夜、きみは火星にもどる』『おとめの流儀。』『こちら文学少女になります』『ぼくのとなりにきみ』『ぼくらはその日まで』『悲しい話は終わりにしよう』『放課後ひとり同盟』『友情だねって感動してよ』がある。

「2019年 『行きたくない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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