顔貌売人

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 56
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163906973

作品紹介・あらすじ

園村幸子は地方から上京し、東京の大学に入ったが、実家の店の経営難で仕送りが減り、ブラックバイトに手を染める。その中で、騙されてアダルトビデオに出演させられるが、幸子は化粧前と後でまったく別人の顔になるため、その後は都内の銀行に就職して、地味な生活を送っていた。ところがある日、高校の同級生から「おまえ、AVに出てないか」というメールが届く。驚いた幸子は、メールにあった「AV女優顔探索」というサイトを見て愕然とする。顔認識の技術と個人情報を紐付け、過去を暴く恐ろしいシステム。その作者の真の意図とは一体……?情報犯罪を阻止するのは、時間との勝負だ。相談を受けた女社長・安藤裕美と、クールな一匹狼の技術者、鹿敷堂は、すぐに行動を開始する。プログラムに隠されていた謎のメッセージ。犯人の背後に潜む悪の組織。前作「裏切りのプログラム」で登場した名コンビが情報技術を駆使し、汗をかき足で稼いで真実に迫っていく。最先端の情報犯罪と、現代社会の底辺で足掻く者たちの苦悩を活写する傑作ミステリー第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 柳井さん 三作目。

    今回も 期待を 裏切りませんでした。

    表紙の絵に ちょっと 影響を受けますが。

    ぜひ ドラマ化 してほしいですね。

    最近は アニメからの ドラマが多いので。

    次回作 ぜひ お願いします。

    すでにあったら ごめんなさい。

  • タイトルからは難しそうな印象を抱いていました。ところが読んでみると前作からさらに深みを増した内容で、非常に満足感が高かったです。貧困などの社会問題やネット上の人権問題を取り入れたことで、単なるミステリー小説ではなく、いろいろと考えさせられるものになっていました。

    いわゆる「犯人」の人物描写などが立体的で、「実際にこういう人がいるかもしれない」「こういうことが起こり得るかもしれない」と思わされました。最後はやるせなくなりましたが、救いのある終わり方でよかったです。

    プログラマー作家だからこそ書けるサイバー犯罪の具体的な手口やプログラマーの思考は、勉強になります。ネット上の犯罪の標的にならないように気をつける必要性を痛感しました。おすすめです

  • なかなか面白かった

  • 今回のトラブルは顔認証技術の悪用とブラックバイト。こんなことも可能、というある意味プログラマーのお仕事小説とも言える。

  • シリーズ第二弾。前作を読んだときから続編ができそうな終わり方だなと思ったらやっぱりでた。
    前作と比べて規模が大きくなった印象。一応、解決したような感じの終わり方になってるけど、弱みを握られた政治家が多分中国に情報流しちゃうよね。まあ、それぐらいですんでよかったと思うべきか(加害者が何のお咎めも無いというのはどうかと思ったけど)。
    それにしても、顔写真からSNSを探して私生活を探すということが技術的に可能なのか。実際、ロシアの掲示板で、ファインドフェイスという顔認識システムを使って匿名のAV女優の身元を暴くという運動があったらしい。つい数ヶ月前に強制的にAVに出演させられた女性の話が話題になってたけど、そういう女性はこういう話を聞くと怖いだろな。
    それにしても、『日本死ね』がついに小説デビュー。ただの匿名の書き込みが本当すごい影響力だ。
    それにしても、安藤裕美と百合は週末はいっつも一緒に寝ているんだろうか。毎回、週末は一緒に朝を迎えているような気がするのだけど。百合という名前のせいか、いかがわしいことをしてるんじゃないかとふと考えてしまった。

  • 【「おまえ、AVに出てないか」――一通のメールが悪夢のはじまりだった】学生時代、騙されてAV出演を強要されたOLの幸子は、自分の顔を「AV女優顔探索」サイトで見つけ愕然。鹿敷堂はどう戦うのか?

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著者プロフィール

クロノス・クラウン合同会社の代表社員。『マンガでわかるJavaScript』『プログラマのためのコードパズル』など、技術書執筆多数。ゲームやアプリの開発、プログラミング系技術書や記事、マンガ、小説の執筆をおこなう。2001年オンラインソフト大賞に入賞した『めもりーくりーなー』は、累計500万ダウンロード以上。2016年、第23回松本清張賞応募作『バックドア』が最終候補となり、改題した『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』にて文藝春秋から小説家デビュー。新潮社『レトロゲームファクトリー』など。

「2021年 『JavaScript[完全]入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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