七つの試練 池袋ウエストゲートパークXIV

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 528
感想 : 89
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163908946

作品紹介・あらすじ

常に現代を映し出す、超人気シリーズ最新刊!SNSで課題をクリアして「いいね」を獲得するゲームが若者に流行。次第にエスカレートする課題に「いいね」欲しさに挑み、ある者は大怪我を、ある者は命を落とすという事態に……。怪我した高校生の妹と共に卑劣なゲームの管理人をあぶりだそうとするマコトとタカシが仕掛けた大掛かりなトラップとは。スキャンダル一発ですべてを失う芸能人、お手軽な欲望が横行する出会いカフェ、病んだ身内をひた隠しにする親族監禁――どこか現実の事件を思わせる事件を、池袋のトラブルシューター、マコトとGボーイズを率いるキング、タカシが軽やかに解決する4篇を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 安定の面白さ。やはりたまにはこのメンバーに会いたい

  • IWGPシリーズは1から順に読んでいたのですが
    サイン本が発売されるということで少し飛ばしてこちらを先に読了。
    池袋西口で購入したことの高揚感がたまらなかったです。

    相変わらず何年経ってもハズレなしの面白さですね。
    それにしても池袋に潜む社会問題ネタで
    こんなに続くって池袋ってとんでもない街ですね…。

    この本を知人に一言で紹介する時、「池袋という闇深い街とヤンキーを最大限にオシャレに書いた本」と説明しています。

    マコトはヤンキーなんて言葉で表現したくないほどイケてる男ですが。

    表題作「七つの試練」の一番の盛り上がりシーンの文から伝わるダイナミック感がたまらなかったです。


    この本で貧富の差が感じられて
    現代社会から目を逸らすことなく
    しっかり風刺してるのが、わたしは好きです。



  • 現代の社会問題を映すシリーズ、14巻目。4編。いつもの誠と王様のやりとり、誠の語り口調、今回も楽しめた。風俗に潜む変態、芸能人のトラブル、金持ちマンションの話があるが、4編の中で印象的なのがやはり最後の『最後の試練』。ネット上で課題を出す発信者不明の謎の犯人、「いいね」を獲得するために危険なミッションに挑む若者たち。最後のミッションは飛び降りろといったもの。いいねに踊らされる人、悲しい。これほど過激なものでないにしても、これもまた現代の問題か。
    あ、今回は、崇が誠に頼むだけであまり出てこなかったのは残念!

  • 今回は、やたらマコトが母からマリッジ・ハラスメント(笑)を受けていた。マコトが結婚しちゃう日もそう遠くないのか…?いやでもまだまだ池袋のトラブルシューターでいて欲しいな。また新しいストーリーを楽しみにしているよ。今日も池袋で、店番しながら何のクラシックを聴いているのかな。また会う日までね、マコト。

  • 相変わらずの安定感。久しぶりのIWGPですが、楽しく読めた。

  • シリーズ第14作目。時事問題から発生する池袋での事件を解決する。今回はスキャンダルをネタに揺すられる芸能人・出会いカフェに潜む変態・幽霊案件と思いきや裏には親族監禁・SNSでのいいね!に煽られる若者達、な4編。話の流れはお約束で特にハラハラする事もなくさらりと読める。でもそのお約束の展開は安心してしまうんだよなぁ。前に出てきたお久しぶりの人物が出てきたけど、今回初登場(多分)の拝み屋のばあちゃん、また出ないかな。

  • 心待ちにしていたシリーズ! 『池袋ウエストゲートパーク』14作目。今回も現実の事件をモチーフとして、被害者からの依頼に応えて事件を解決していく。「芸能人のスキャンダル」「出会い系カフェと沖縄の貧困」「病んだ身内を隠す親族監禁」「SNSで「いいね」をエサに危険なことをさせるゲームの管理人」等々…、主人公マコトとGボーイズを率いるキング、タカシが軽やかに事件を解決する。時事ネタ満載で安定の面白さ! 何年たっても、マコトもタカシも年をとりません。
    羨ましい!!

  • 若干食傷気味ではあるけれど、やっぱり好きなシリーズ。

    7つの試練はロシアの青い鯨がモチーフだろうけど、IWGPはフィクションだが、リアルに起こりかねないから怖い。バカにはできない話。

  • なんだかんだで読み続けている、IWGPシリーズ。毎回しっかり世相を反映してるけど、今回もそう。そこが今のリアルな感じで面白い。そして長瀬智也と窪塚洋介を思い浮かべながら読んでしまう。このマコトよりは長瀬智也の方がおバカっぽいけど、愛すべきキャラな感じはドラマの方が強かったなー。今思えばなんと豪華なメンバーだったんだ、あのドラマ。

  • いつも思う。
    図書館で借りて読むのにちょうどいい本。
    時間つぶしに読むのにちょうどいい本。
    扱っているネタは結構いいとこついてる。
    物語の流れは新鮮味がない。
    だから安心して読める。

    2018.12.23

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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