拾われた男

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 279
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163911519

作品紹介・あらすじ

自販機の下で航空券を拾ったら、人生が動き出した――。振られた回数13回、借金地獄や数々の失敗を経て掴んだ、恋と役者業。個性派俳優・松尾諭による波瀾万丈「自伝風」エッセイ!自販機の下で拾った航空券。その落とし主はモデル事務所の社長だった。俳優志望の昭和顔の男は、それをきっかけになぜかモデル事務所に所属することにーー。振られた回数十三回、借金地獄に、落ち続けるオーディション。悲しくては泣き、嬉しくては泣く、そんな男が手に入れた大役、そして恋。それでも減らない借金生活が続くある日、かかってきた一本の電話により、アメリカに旅立つことになる。何年も会っていない兄を迎えにーー。「SP」「シン・ゴジラ」「エール」など数々の映画・ドラマに出演し、個性派俳優として名を馳せる著者が書く、泣いて泣いて笑っての、七転八倒俳優生活。

感想・レビュー・書評

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  • ある番組に松尾氏が出演した際、「俳優になった経緯は本に書いた」と言っていたことから、興味がわいて読んでみた。エッセイだとばかり思って読んでいたら『自伝風』とあり、多少フィクションが混ざっている様子(本の最終ページに「このエッセイは史実をもとにしたフィクションです。」と書いてある)。俳優として売れたという話より、お兄さんとの関わりの部分が胸に沁みた。

  • 自販機の下で航空券を拾い、落とし主がモデル事務所の社長だった、ご縁があり事務所に入る。恋愛のこと、借金のこと、役者業、お兄さんに会いに行くこと、ある俳優の半生。
    面白く描かれ、章の終わりに「〜というのは次のお話で」で終わり、調子良く読み終えました。松尾諭さんご自身のことをベースに書かれたものなのでしょう。主人公に起こった事柄に興味を引くだけでなく人当たりがいい人なんじゃないかなあと感じました。どのような道を進んでゆくのか読み進めていきましたが、後半はお兄さんのことで山場を迎えました。アメリカにいるお兄さんを日本に返そうと奮闘、重苦しくはなく、ホロリとくる絶妙な流れでした。最初から最後まで通して、作者者の人間味が出てて、軽快な感じで、よかったなあ〜面白かった。

  • 声を上げて笑ったり、呆れたり。
    実に楽しく読めた。

    作品紹介・あらすじ
    自販機の下で航空券を拾ったら、人生が動き出した――。振られた回数13回、借金地獄や数々の失敗を経て掴んだ、恋と役者業。個性派俳優・松尾諭による波瀾万丈「自伝風」エッセイ!自販機の下で拾った航空券。その落とし主はモデル事務所の社長だった。俳優志望の昭和顔の男は、それをきっかけになぜかモデル事務所に所属することにーー。振られた回数十三回、借金地獄に、落ち続けるオーディション。悲しくては泣き、嬉しくては泣く、そんな男が手に入れた大役、そして恋。それでも減らない借金生活が続くある日、かかってきた一本の電話により、アメリカに旅立つことになる。何年も会っていない兄を迎えにーー。「SP」「シン・ゴジラ」「エール」など数々の映画・ドラマに出演し、個性派俳優として名を馳せる著者が書く、泣いて泣いて笑っての、七転八倒俳優生活。

  • ブクログで繋がっている人のレビューを見て読んだ本です。

    俳優の松尾さんのエッセイ。
    半分が事実でもすごく波乱万丈な人生を歩んできたんだなと思います。
    終わり方が「〜というはまた別の話で」という深みを持たせつつテンポ良く話をまとめているあたりも好みでした。
    俳優松尾諭の今後にも注目していきたいです。

  • どの話もテンポよく楽しんで読めました。
    すごく文才あるのでは?!

    松尾さんといえばSPや相棒に頭のキレる弁護士役で出てたくらいの情報しかなく、読みながらwikiなど調べたら、田口浩正さんと似ている説を知ってしまい、それ以降全く区別がつかなくなりました。知るんじゃなかった!ははは

    この話が全部(半分でもいいか)本当だとしたら、いい感じにだらしなくて、
    もし家族や友達が松尾さんと結婚すると言ったら、
     やめときな、浪費癖で借金あるんでしょ?
     連ドラ後もバイトしないといけないくらいなんでしょ?
     しかもお酒で色々問題起こしてるよね。苦労するのが目に見えてるよ!
    と真剣に止めると思う!

    でも事務所の社長に非現実的な出会いをしたり、監督や役者仲間、先輩に恵まれている話を読み、お兄さんと同じくらい人望や魅力がある人なんだなろうなと感じた。

    続編があるならぜひ読みたい!

  • 松尾諭=「水ドン」=「まずは君が落ち着け」となる。
    他にもいろんなドラマや映画で顔を見てきたが、いまはとにかくあの場面が一枚の絵のように目に浮かぶ。
    少し舌ったらずなのかあまり滑舌はよくないし、みかけもなんとなくもっさりとしていてぱっとしない。たけど、嫌みがなく友だちになりたいようなタイプ。
    そんな松尾諭の自伝的エッセイ。
    いや、この方、なかなか波乱万丈な人生を歩んでおられるね。俳優になるまでのあれこれや、俳優としてそれなりに順調に仕事をこなすまでのあれこれもとても面白いのだけど、14回振られた話やプロポーズ秘話、そして家族との物語に思わず涙腺が…いや、涙腺緩いのはご本人。とにかくよく飲んでよく泣く。
    芸能界で生きていくのに必要なのはまず才能だと思うのだけど、松尾さんは「人を呼び込む」何かをもっているんだな。まぁ、それも一つの才能なのかもしれないけど。
    芸能人のエッセイって、あまり読んだことがないのだけど意外と面白いんだな、と思ったりして。

  • 俳優松尾諭の自伝エッセイ。
    人生様々なことがあるなぁ。
    成功して何より!

  • 俳優松尾諭さんの自伝風エッセイ。あらぬ方向に転がり跳ね上がり、あの松尾さんにこんな過去があったと思うと笑える。章の終わりの「こういうこともあったけどそれはまた別の機会で」ってやつめちゃくちゃ気になる引きで好き、その続きが出てきた時ちょっとニヤける。楽しい。

  • 人の恋に、こんなにハラハラドキドキさせられたのは初めてで、恋大き、よく泣く、人間味満載の話だった。ノンフィクションだろうがフィクションだろうがだけど、これこそ人生!!!

  • 今まで松尾諭さんのことを存じ上げなかったのですが、たまたま聴いていたラジオでドラマの番宣をされていて、数奇な人生に興味をもち読んでみました。
    前半は人生紆余曲折しながらも奮闘している様が面白おかしく綴られていましたが、後半の展開がすごくドラマチックで…。青空の下に広がる河川敷の風景を想像しながら読み終えました。
    これからの活躍を応援したくなった俳優さんです。
    そして文書のテンポがよく、終始とても読みやすかった。地頭が良い方なんだろうなと感じました。

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