新しい星

著者 :
  • 文藝春秋
4.04
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本棚登録 : 3110
感想 : 296
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163914688

感想・レビュー・書評

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  • 日々笑顔で過ごしている人も、みんな何かしら悩みを抱えているのだなと思わされた1冊。
    でも、たまに会ったり、学生時代の部屋飲みみたいな雰囲気でオンライン飲み会したりしながら近況を伝え合える関係て素敵。

  • 大学の合気道部で出会った男女4人の、それぞれの人生を巡る8篇からなる連作短篇集。彼らは人生で大切なものを喪い苦しんでいる。大学卒業後は会うこともなかった彼らが、あるきっかけで再会し、互いを支え合う姿を描く。
    ……うーん、うまくまとめられない。なんかねえ、すごく良い作品に出会えたという確かな感触はあるのだけれど、それをどう自分の中で消化し、他者に伝えるかが難しい。とにかく読んでくださいとお願いするしかない。第166回直木賞候補作。

  • はぁ…読んでてすごくわかるって気持ちと寂しくて苦しいが溢れて辛かった。。特に最後の方はいつのまにか涙こぼしてた。こう言う話だと思ってなかった、喪失の物語。
    幸せそうに、元気そうに見えても実は色々抱えてる人ってほとんどだと思う。頼れる何かがその人たちにみつかりますように。

  • 読み終わった後 なんか ぽわっとした。人間は不完全で弱くて強くて優しくて暖かい。

  • 学生時代のサークルって、4年にも満たない付き合いのはずなのに、それよりずっと長い職場の同僚よりも気のおけない関係を続けられている気がする。利害関係の有無と言ってしまえば、それまでなのかもしれないが、年齢もそうなのかなと思ったりもする。
    大事件は起こらないけれど、それぞれに悲しいことや苦しいことがあって、そんな時に一緒に過ごせる友達は、とても大切なものだと思う。
    サークルの友達に会うことは、今はほとんどなくなってしまっているけれど、なんだか無性に会いたくなった。

  • 大学で知り合った男女4人の友人たち。
    それぞれ色んな辛い経験をしながらも、互いに支え合いながら成長する姿に感動。
    最後は辛かったけど、清々しさもあり、良い読後感でした。

  • 当たり前に訪れるであろう未来は、必ずではない
    だから1日、1日を大切にしなければいけない
    自分1人ではどうにも動けない時も、友達や家族がいれば乗り越えられる時もある

  • こういう仲間(友達)がいたらいいな〜と思って泣けた!

    言葉で語らなくてもわかりあえてしまうほどの友達って実際つくれるものだろうか。

    わたしにはいないからこの物語はとても感動した。

  • p79
    いつしか悲しみが、ちょっとしたお守りみたいになってしまった。それがあると落ち着く。油断するとぽかりと空いてしまう心の穴が満たされ、安定する。


    p151~月がふたつ

    茅野の娘、菜緒との話
    自分の母親、幼少期の自分と似て非なるところがありとても心がざわついた。
    存在している罪悪感、母親への複雑な感情が膨張していく感覚に陥った。


    心のざわざわ...核心にふれてくるお話で心の内を可視化されたような感覚に陥った。

  • 全く違う境遇を持ちながら生きづらい世の中を突き進んでいく四人の物語。それぞれが闇を抱えていて、かたや「あっていいよね」と思う人がいる一方で「ない方がいいよね」と思う人もいる、複雑な無い物ねだりの人間模様を映し出している。
    そんな中でも、ドロドロした関係に発展しないのは、四人の圧倒的な連帯感と信頼感に尽きるであろう。
    結末が決して良いものでなくても、前を向いて生きていこうと思える、非常に爽やかな読後感だった。

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著者プロフィール

1986年千葉県生まれ。2010年「花に眩む」で「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞しデビュー。16年『やがて海へと届く』で野間文芸新人賞候補、17年『くちなし』で直木賞候補、19年『森があふれる』で織田作之助賞候補に。著書に『あのひとは蜘蛛を潰せない』『骨を彩る』『川のほとりで羽化するぼくら』『新しい星』『かんむり』など。

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