愛されてんだと自覚しな

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 713
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163916965

作品紹介・あらすじ

千年の愛は、一途でかろやか

千年ぶんの愛も、今この一瞬のときめきも。
最高にポップなモダン・ファンタジー。

千年前、女は神からの求婚を袖にして、愛する男と共に輪廻転生の呪いをかけられた。
生を繰り返すふたりは様々な時代で出会っては別れ、そして現代。壮大な過去を背負う岡田杏は、しかしすっかり「運命の恋人探し」を放棄して、ルームメイトの盗み屋・祥子と共に令和の世を謳歌していた!? 
人と神とが駆け回り、時を超えた愛と欲とが入り乱れる只中で、悠々と我が道を行く最強コンビの物語!

感想・レビュー・書評

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  • 千年の愛
    姫路
    城崎
    骨頂カレー
    稀覯本「徒名草文通録」
    メリークリスマス


    輪廻転生の呪いを受けた者の千年が軽やかに描かれています。
    神様達が(特にイチさん)色々めんどくさい感じて可愛らしい。
    文通録をめぐるバタバタも軽快。
    小さな「?」が最後にストンと落ちる感じ、好きです。
    図書館本

  • 河野裕の作品は、すぐ手に取ってしまう。

    神様に愛されてしまったが故に、1000年の間、転生を繰り返しては、好きな人と結ばれないという悲劇を送る、杏。

    運命の相手を見つけることは出来ても、片方はそれまでの記憶を失ってしまうし、片方はそこで記憶を取り戻し、すれ違う。

    出会うことを拒絶したくはならないのだろうか、と思いながら読んでいた。

    けれど。
    割と、この作品に登場する神様がイヤじゃない。
    二人に呪いをかけたイチさんだって、ページを追う毎に、なんだか可愛くさえ感じられる。

    そんな中で、今世の杏の相手とは誰か。
    その謎も、とても良い形で明かされる。

    1000年に亘る、想いのやり取り。
    それは遺されて、二人だけではない、何か普遍の価値すら持つ。
    いいラブストーリーじゃないか。拍手。

  • 輪廻転生を1000年も繰り返し、愛する人とそれぞれの時代で姿形を変えて出会う。そこに神様まで登場。
    なんだかとても壮大なストーリーなのだけど、ポップな筆致で楽しく読めた。
    現代での二人は…なるほどね。
    「愛されてんだと自覚しな」だなんて、言われてみたい!

  • 「最高にポップなモダン・ファンタジー」
    の看板に偽りなーし!
    楽しみました!

  • 時を超えて千年の愛物語を堪能しました。読み終えて、題名の「愛されてんだと自覚しな」わ納得すると思います。古書「徒名文通録」をめぐる騒動がなんか楽しくておもしろく読めました。そしてあなたもファンタジーの傑作を読んで楽しんで下さい。

  • 千年の間、輪廻転生を繰り返す恋人たちに神様がわらわらとからまってっしちゃかめっちゃかの大騒ぎ!!ってなんじゃこれ、おもしろすぎるではないか。
    幻の古書をめぐって「人間たち」の思惑と神の愛が極まったとき新しい歴史の歯車が動いた。
    って書くとなにやらたいそうな物語のような気がするのだけど、そんなことは一ミリもなく、最初から最後までとにかく楽しく楽しく楽しい。
    どこまでもどこまでも続いて欲しいと思いつつも、いつか昇華されることも望んでしまう。
    最後の最後まで大満足のこの一冊、広がった物語がぱたぱたと閉じていく快感、伏線を回収する二読目を楽しむきもちよさ。伊坂幸太郎小説や恩田陸の『ドミノ』が好きな人には超おススメ。

  • 何度、生まれ変わっても必ず出会いひかれ合う2人。しかし、どんなに愛しあっていても、白蛇の神様の呪いによって報われる事はなかった。一冊の本を求めて、杏、祥子、ノージー、浮島、和谷の5人が争う。この中に運命の2人はいるのか❓

  • 千年前に、女は神からの求婚を袖にして愛する男と共に輪廻転生の呪いを掛けられた。時には動物、時には人。色々な姿に転生を繰り返し、そして令和。壮大な過去を背負う筈の岡田杏は「運命の恋人探し」を放棄して、ルームメイトの祥子と平和に過ごしていたが…

    過去編は壮大な輪廻転生を繰り返し、愛する人を探し続けていたけれど、現代の2人は何とも緩い感じが対照的で、そこが良い感じに明るくて好きでした。

    タイトル回収のセリフがとてもお気に入りでした。

  • 神から輪廻転生の呪いをかけられた恋人たちと、二人によって書き綴られた日記と神様たちの話。
    読了はしましたが、個人的にはイマイチでした。

  • 【ネタバレ無】【感想】
    ハラハラ!ワクワク!が持続して没頭!!
    輪廻転生のファンタジーでありながら現代を生きる様はリアル。

    神戸/姫路/城崎。
    舞台が身近で現実世界としても想像できる〜!

    巻き起こる思惑バトル。輪廻とのつながり。
    現代の出来事と輪廻の出来事を行き来して読者の頭も縦横無尽。
    好き!!

    日本神話も関連するので神社巡りが好きな方はよりなじみ深く感じられそう。
    とはいえ当然本書にはその知識がなくても楽しめるし、むしろ神話エピソード調べてみよっかな、と世界観に引き込まれる。
    それくらい登場する神様の性格も魅力的。

    世界観の設定=制約が序盤でさらっと潔く描写されるので、世界観を咀嚼するための我慢の時間がいらない!
    序盤から一気にのめりこめる。だから飽きない。すぐに制約が開示されるからこそ、それがこの物語でどう活かされるのか期待で手が進む。

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著者プロフィール

徳島県出身。2009年に『サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY』で、角川スニーカー文庫よりデビュー。若者を中心に人気を博し、シリーズは7冊を数える。他著作に「つれづれ、北野坂探偵舎」シリーズ(角川文庫)、『いなくなれ、群青』(新潮文庫)に始まる「階段島」シリーズなどがある。

「2023年 『昨日星を探した言い訳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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