- Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166403004
作品紹介・あらすじ
人生の円熟期に入ってから奇跡のように次々と発表された人生彷徨の回想記。かけがえのない出会い、避けられぬ別れが心を打つ。
感想・レビュー・書評
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須賀敦子さんのことを知ったのは2008年か2009年、ちょうど没後10年頃のこと。仕事先で伺った読書家のMさんに「貴女もきっと好きだと思うわよ」と言われたのがきっかけ。読んでみたらやっぱり好きだったし、一度そうなると誰かほかの人が須賀敦子さんについて書いたものまで好きになるから不思議。本書も選者である川上弘美さんやあとがきの岡本太郎さんの文章まで、さまざまなシチュエーションや情景を想像しながら堪能させていただきました。
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川上さんが選んだのはこれか…。すごいなぁ。
私の須賀敦子は「あこがれの人」から「手の届かないあこがれの人」
になった。私の中の須賀敦子、ことばにならないほど、ため息をつくような、
そんなあこがれの女性である。
須賀敦子の残したものをまた読みなおすことにしよう。年を重ねるごとにかみしめるような読み応えを感じられるように、私も生きていきたいと感じる今日この頃である。 -
須賀敦子さんの作品は、10年以上前に「ヴェネツィアの宿」を読んだことがあるのですが、それ以来になります。
ずっと気になっていた作家さんですが、今般「精選女性随筆集」の中に見つけたので手に取ってみました。
どの作品も上品で繊細な感性が漂いながらも、しっかりと須賀さんの思索の流路が綴られていますね。 -
この作者の文章を読むといつも姿勢を正したくなる。関心を持ったことをどこまでも深く考察し、自らの骨肉になるまで考え続ける誠実さ。哲学やイタリアの文学についてはさっぱり分からないけど、彼女が出会う人々の描写もその姿勢が貫かれてる。定期的に読み返したくなる。
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とても好きな文体なのに読むのになぜか時間がかかって途中で返却せねばならなかった・・・・。
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須賀さんの文章を読んでいるときの幸せな時間、
ぜひみなさんにも味わって欲しいです。
夏休みにおすすめです。
この随筆集で須賀さんにはまったら、全集もぜひ手に取ってみてください。
◆お茶の水女子大学OPAC
http://www.lib.ocha.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB10368005