新・戦争学 (文春新書 117)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166601172

感想・レビュー・書評

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  • MT3a

  • 意図して民間人を標的にしたのと付随的損害を混同したりなど、不正確な記述が散見されるため、あんまりしっかり勉強したい人が読むものではない。

  • 初っ端の「得意技がなければ戦術はなく、戦術がなければ戦略はない」に、「著者、大丈夫か」と思わせられ(「戦術は戦略の下位規範で、戦略は外交・国家目標・国民の福祉の実現に奉仕する」を見事に逆転)、かつ、結びの「上手に戦って勝つ方法を学ばなければ」に、俗にいう戦いの本義を等閑視?(戦いは勝つ時も負ける時もある。ならば、勝つ方法だけでなく、軍事専門家は上手く負ける方法の探求も必要)との疑問も。その意味で、本書は近い所しか物が見えない著者の、極狭の戦術論との疑念が湧いたが、その限定テーマの書で見るとなかなか面白い。
    ◆本書は、この極狭義の軍略論について(外交や国家的意図はほぼ無視)、WWⅡ(欧州、アジア太平洋両戦線)から朝鮮、ベトナム(広義のインドシナ紛争も)各戦争、さらに、冷戦期米ソ軍事的対立の表裏両面からポスト冷戦(湾岸戦争には言及)まで筆が及ぶ。◇著者の元陸将補歴から伺えるように、陸上戦(例WWⅡの独ソ戦、ノルマンディ後)は詳細。中東戦争やベトナムでのゲリラ戦も同様。が、海戦は凡百な素人でも判るレベル。特に、何故日本海軍は陸上基地を軽視したかに関し、淵源から言及せず、玄人の識見への期待は興ざめへ。2000年刊。

  • 前著「戦争学」は通史だったが、新戦争学では、第二次世界大戦後の近代戦のみを取り上げている。総力戦から局地戦になっていくところを紹介している。

    第1章 戦争を考えるために
    第2章 第二次世界大戦前夜
    第3章 第二次世界大戦
    第4章 冷戦下の制限戦争
    第5章 ポスト冷戦の局地戦争

  • 戦略や戦術について考えさせられる良書。投資戦略を考える際にとても役立った。

  • 第一次世界大戦以降~現代までの戦術・戦略論の概要。特に戦闘教義の変遷を追っている。


    戦闘教義とは、必殺技戦術のこと。優れた戦闘教義がないと、優れた戦略が構築できない。平時から、過去の反省を基に、戦闘教義をよく研究・ブラッシュアップすることが大切。


    企業の研究開発にも役立つコンセプトが多い。

  • 本作は近代戦の話である。前作はドクトリンが話の中心であったが今回は戦争の様態とドクトリンのかかわりが中心である。こうして全体的なドクトリンの話とそれをいかにして運用するのか、運用する方法はどう変わっていったのかを解説している。さらに、当時主流だった総力戦論や戦略爆撃論などの説明。その時の軍事的な列強の情勢などが事細かに説明されているのでどのようにして戦争へ突入していったのかなども読むことができる。20世紀に入ってからの大きな戦争に関してはほぼすべて俯瞰して読めるのですばらしい。特にベトナム以降の戦争教義に関してはあまり本がないためどういう推移で戦争が行われたかを知るのにもなかなか良い本であろう。

  • 社会科学の一分野としての戦争を考える試み。

  • [ 内容 ]
    世界の紛争に目をやれば分るように、戦争の危機は身近なところにたえず潜んでいる。
    本書は、在日米軍との共同作戦計画にも携わった自衛隊の元作戦幕僚が、第二次世界大戦から朝鮮戦争やベトナム戦争、中東戦争や湾岸戦争などに至る近・現代の戦闘を検証し、戦争のテクノロジーを明快に説いた、類書のない画期的な戦略・戦術読本。
    前著『戦争学』同様、経営戦略や人生の知嚢としても、おおいに役立ちます。
    負けられないあなたのための、この一冊。

    [ 目次 ]
    第1章 戦争を考えるために
    第2章 第二次世界大戦前夜
    第3章 第二次世界大戦
    第4章 冷戦下の制限戦争
    第5章 ポスト冷戦の局地戦争

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  • こういうものを読めば読むほどに日本のことが不安になる(笑)

    それはさておき、仕事をする上でも非常に有益でした。
    また、世界史を別の視点から学ぶのも楽しそうだなと、興味を持ちました。

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