- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166601929
感想・レビュー・書評
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ノンフィクションとしての面白いテーマたが、何せ古すぎて解明が難しそう。
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王朝交代
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中世以降、問題のある皇位継承が起きるたび、「このような先例もある」と引き合いに出される天皇がいる。その名は継体天皇。皇位継承者が居なくなる異常事態を受けて、はるか地方、はるか遠縁から、群臣に乞われて即位した天皇。その継承の異常さから皇位の簒奪者との説まであるこの人物、しかしその伝承はどこまでが真実なのか? 古事記、日本書紀その余の文献を検討しながら、継体天皇の真の姿を推定する。やや古い本ですが、同著者の本を読むための基礎として。
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古代史好きならみんな気になる継体天皇。日本書紀の記述が不自然すぎて、今までの王家とぜんぜん血縁ない人が王位を簒奪して天皇になったんじゃないの?という学説が唱えられるなど、もっとも歴史ロマン溢れる天皇だと思う。万世一系を否定する学説なので戦前なら大問題だろうけど、とにかく興味深い。
そのあたりも含め、日本書紀や古事記を丹念に読み解いて、継体天皇の正体を探っていく。ごく限られた資料から当時の政治体制や勢力関係を紐解いていくのは古代史の醍醐味だと思う。 -
王朝交代説もある謎の大王、継体天皇とはどのような人物だったのか。即位の経緯や出身母体などを探ることで、古代社会の考え方や大王のあり様が見えてくる。エキサイティングで興味深い内容だった。特に、その後、継体天皇の故事を引いて、天皇の即位を配下が決められるようになったという指摘は、古代の出来事がその後の歴史に大きなインパクトを与えたという鋭い観察だった。
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最近、古代史がまたマイブーム❤
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出自がハッキリしない継体天皇について、論点を整理しながら進めていて読みやすい。エピソードも知らないものが多く、例えば、葛城氏の凋落と蘇我氏の台頭は、古代にあった下克上じゃないの。他にも、早くも、母系外戚による政治運営など知的好奇心が刺激された。