- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166603008
作品紹介・あらすじ
あの『アローハ・オエ』の作詞作曲者でもあるハワイの女王リリウオカラーニは、音楽を愛し、ハワイの民衆に愛された。だが、太平洋上に浮かぶこの楽園は西欧列国の標的となり、誇り高き彼女とその国も、およそ一世紀前、とうとうアメリカに強奪されることとなる。つねにアメリカのマイノリティーをテーマに追いつづけてきた著者が構想を温めること三十四年、「リリウオカラーニの涙」の秘密を解きあかすライフワーク。
感想・レビュー・書評
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2013/8/27
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■ ハワイ王朝最後の女王
あっという間に起きてしまった王制~共和制~合併という流れに翻弄された女王リリウオカラーニの生涯。
有名なカメハメハ大王はもちろん、かつてハワイに王朝や宮殿があったことは知っていたが、それがアメリカの50番目の州になった経緯は殆ど知らなかった。ネットにも本屋にも、数多のハワイ情報が氾濫しているが、本書のようなハワイ史に関する情報は少ないということを再確認。日本との関係や、ハワイ人・白人・アジア人の間に横たわった人種問題など、今日のワイキキビーチの華やぎからはかけ離れた過去は、目から鱗だった。
本書を読めば、ホノルルのストリートやホテルに名残る王族の名前や名曲『アロハ・オエ』のメロディに、これまでと違った感慨を持つこと間違いなし。 -
読みやすいけど、もう少し学術的な方がよい。
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ハワイの歌としてとても有名な『アローハ・オエ』の作詞・作曲者リリウオカラーニは、ハワイ王朝の最期の女王でもあった。
今は「アメリカの一部」となっているハワイ。そこに王朝が日本でいう明治時代までは存在していた。諸島を統一した王朝が治める地をアメリカが併合するまでの経緯を、リリウオカラーニの視点を通して描く。
新書版の中に時代背景、政治情勢、事件の経緯などが盛り沢山なため、一人の女性の生涯として読むには色々と脇道が多いが。著者の女王に対する親愛、崇敬の念はたっぷり感じられる一冊。
ホノルルの街中には現在でもホテルの名前や通りの名前として、当時の関係者たちの名前が残っているので、ハワイ旅行前に読むと一層親近感を覚えることだろう。 -
ハワイ王朝の最後を最後の女王の運命と共に追う。
今度ハワイに行くときには、ハワイの見方が変わりそうだ。 -
ハワイがアメリカになったのは、併合に近いものだったことに驚き(まったく知識なかったので)。これしか読んでいないので分かりませんが。