天皇陵の謎 (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166608317

作品紹介・あらすじ

神武、仁徳、継体、斉明…葬られているのは別人!?古代天皇陵40基のうち、被葬者が確実に陵名の天皇であるとされているのはわずか数基。では、そこに眠っているのは本当は誰?読売新聞の古代史専門記者として天皇陵の謎を追究してきた著者が、この難問に挑む。

感想・レビュー・書評

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  • 学者が宮内庁への叫びが、とても理解できました。
    私も真実を知るのが好きなので、宮内庁管理と言うなら、学者の話を聞くべきだと思います。

  • 数ある古墳のうち、いわゆる「天皇陵」について、真の埋葬者の推定についての問題に触れ、古代から歴代天皇の歴史を、推定陵墓を紹介しながら辿っていく。巻末で提示される著者の政治思想に賛同するものではないが、宮内庁による現在の管理に、異議を申し立てる意義は賛同。

  • 【目次】(「BOOK」データベースより)
    序章 天皇陵とは何か/第1章 実在しない天皇にも墓が…/第2章 国を肇めた初代大王の墓/第3章 改造、変造、新造された御陵/第4章 暗殺された天皇のその後/第5章 空前絶後の大陵墓群/第6章 オオド大王の怒り/第7章 方墳の世界と蘇我氏/第8章 王者の陵墓は八角形/第9章 “石の女帝”の不思議な夢/終章 日本の誇りのために

  • 卑弥呼、応神天皇から斉明天皇までの陵墓の同定について、様々な学説を紹介しながら解説する本。最後、陵墓の調査の是非について述べて締めるのが良かった。

  • 終章を読んで買う気が失せた。秘密・秘匿からは何も生み出しはしない。

  • 新書文庫

  • 全般的に、良くまとまっていて、面白く読めた。関東に住んでいると、あの地域の様子はわからない。行ってみたいと思った。ご本人は、最後の部分を書きたかったのだと思うけれど、僕にとっては蛇足で、それが残念。

  • 明治以降の近現代史はある程度目鼻がついているのだが、実は
    日本史が苦手だったりする。

    特に古代史は苦手中の苦手だ。なんの自慢にもならないのだけれど。
    そんな日本史知らずでも、本書は興味深く読めた。

    天皇陵とされている40基のうち、9割には別人が祀られている可能性が
    あるっていうのに宮内庁は頑なに調査を許さない。精査されたら困る
    ことがたくさんあるのだろうな。

    でも、日本の古代史や考古学の為には天皇陵の調査が欠かせない
    と思うのだけれどね。

    疑問を持たれている天皇陵に関して、どれかの学説に寄りかかることなく
    複数の学説を引いて丁寧に解説しているところは、さすが元新聞記者。

    冷静に書かれているのだが、宮内庁の姿勢については過激な批判が
    飛び出すところも面白い。

    図版や写真も豊富で、各天皇陵を訪れた時の著者の思い入れも
    感情たっぷり。とある天皇陵の形の誤認から、明治天皇、大正
    天皇、昭和天皇の陵墓の形が臣下以下って…。汗。

    誰がどこに眠っているのか。それが判明するまでには、まだまだ
    長い時間がかかりそうだ。

  •  本書は、天皇陵古墳を中心とする896の陵墓についての詳細な状況と考察の本である。
     これらの古墳の現段階の最新のデータを読んで、わが国の誕生の歴史が曖昧模糊とまるでベールに包まれているかのように謎に満ちていることは、なんと想像を刺激することかと思った。
     それぞれの古墳の謎も興味深い。箸墓古墳は、はたして卑弥呼の古墳なのだろうか。邪馬台国のあった場所はどこか。現段階での調査結果はどうなっているのか。その他多くの古墳についての紹介も、みな興味深く読めた。
     また、飛鳥の地にある奇想天外な謎の巨石「益田岩船(ますだのいわふね)」についての紹介も、興味深い。なんとわが国は、夢とロマンに満ちた謎の過去を持っていることかと思った。
     現在の宮内庁の陵墓管理についての徹底した批判も興味深い。著者は「宮内庁による現在の異常な管理」と断定している。著者は読売新聞文化部出身の保守的ジャーナリストと思われるが、保守にもいろいろな意見があることがわかった。
     本書を、読んで夢とロマンを感じる興味深い本であると評価したい。読後感は「面白かった」だ。

  • 古代天皇陵40基のうち、被葬者が確実に陵名の天皇であるとされているのはわずか2基。では、そこに眠っているのは?
    天皇陵をめぐって奈良大和路や百舌鳥古墳群を歩き回ってみたくなった。

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