大阪都構想が日本を破壊する (文春新書 1020)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166610204

作品紹介・あらすじ

間違いだらけの「維新の会」の構想を撃つ!大阪都が実現しても財政難は解決しない。大阪府と大阪市が協力すれば二重行政は解消できる。都構想の問題点を徹底的にあぶりだす。

感想・レビュー・書評

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  • 私は大阪都構想に対して、賛成か反対かを意思表示などする気は毛頭ない。ただし本書は首長の人格をただひたすらに否定をし、恣意的な批判を展開するような類書とは違い良書だといえる。
    筆者が言うとおり、大阪が都構想実現に邁進する間に、東京はオリンピックをはじめとする外に向けた発信力を高め、ヒト・モノ・カネといったあらゆるものを取り込み、更に一極集中化が進む一方で、大阪は機構改編に膨大なエネルギーと行政コストを費やすことで、外からのエネルギーをうまく吸収できずに衰退していくということに・・・これが事実ともなれば、末恐ろしいシナリオだと思う。
    今後、東京、名古屋はもとより、アジアでは上海、ジャカルタ、シンガポールなど、都市が巨大化していく中、大阪だけが都市の解体分割を行っていくことは果たして正しい選択なのか?深く考えさせられた。

  • [期日](2024.03.24 ・月)
    [概要]『大阪都構想』
        が大阪市民にとって、
        いかに良くないかを
        やや感情的に論説。
    [感想]
      ・『大阪都構想』 
        言葉の持つバラ色イメージ
        だけではダメだと思う。
      ・"大阪市民はこんなに損しますよ"
        の論定ばかり強調。
        大阪府民の意見が出て来ない。
      ・日本の中での「大阪論」
       大阪ばかり発展させる考え方。
      ・東京との格差要因は「新幹線」
       と云うのは納得。
       ただし、地方の良さが無くなる。
      ・橋本徹が言っていた、
       世界都市間戦争についての反論が無い。
     

  • この本と「大阪維新の真相」を読んだ。こんな情報は新聞やテレビでは見たことが無いです。

  • http://naokis.doorblog.jp/archives/anti_osaka_capital_plan.html【書評】『大阪都構想が日本を破壊する』〜ガックリしました。


    <目次>
    はじめに
    第1章 大阪都構想ー氏ってほしい「7つの事実」
     事実0 今回の住民投票の対象は「大阪市民」、それ以外の「大阪府民」は対象でない
     事実1 住民投票で賛成多数でも、「大阪都」にならず「大阪府」のまま
     事実2 「都構想」とは、大阪市を5つの特別区に分割する「大阪市5分割構想」
     事実3 大阪市民は、年間2200億円分の「財源」と「権限」を失う
     事実4 2200億円が様々に「流用」され、大阪市民への行政サービスが低下する
     事実5 特別区の人口比は東京7割、大阪3割だから大阪には東京のような
         「大都市行政」は困難
     事実6 東京23区は「特別区はダメ、市にしてほしい」という大阪と逆の議論がある。
     事実7 東京の反映は「都区制度」のおかげではなく、「一極集中」の賜物
    第2章 大阪都構想ー知ってほしい「「7つの真実」
     真実1 「都構想」は「一度やってみて、ダメなら元に戻す」は絶望的に難しい
     真実2 堺市はかつて「都構想」を拒否し、自分たちの「自治」を守った
     真実3 「都構想」とは、大阪市民が自分たちの「自治」を失うこと
     真実4 様々な行政の手続きが「三重化」する
     真実5 「都構想」の実現で大阪都新のまちづくりが停滞し、大阪全体がダメになる
     真実6 「都構想」は「大阪」という大切な「日本の宝」の喪失をもたらす
     真実7 「大阪」の発展に必要なのは、「改革」でなく「プロジェクト」
    第3章 「大大阪」が日本を救う

    2015.04.20 佐藤優直伝より
    2015.05.31 読書開始
    2015.06.02 読了

  • 都構想をアカデミックに批判するというよりは、著者の持論を主張するところに主眼が置かれているため、切実さは伝わってこない。

    いままでどのような反対派勢力も示してこなかった具体的な対案を示した意味では、それなりの評価ができるかもしれない。しかし、それはあくまで都構想反対派のうちにおいて具体的なだけで、実現するには多くの段階と困難が存在するであろうことを踏まえるなら、現時点で都構想を越えるまでの実現性はないように思う。

  • 大阪市の住民投票前の5/15に読了。結果はどうなるのか。
    大阪市民でない私も興味を持っているため読んでみた。
    大阪市民は年間2200億円分の財源と権限を失う。それでもいいのか、ということだ。ただ賛成派の意見も聞いておきたい。できれば賛成反対派の討論した本があればいいのだが。
    5/17の結果はいかに・・

  • 15/05/06読了。大大阪構想は必要かはわからんが、都構想の危険性についてはよくわかった。

  • 東京23区の豊さは、都と特別区の制度によってもたらせたものではない。東京一極集中という特殊事情がもたらしたもの。大阪で真似してもうまくいかない。

  • 都構想は問題外。
    藤井さんか提唱する『大大阪(だいおおさか)構想』を支持します!

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著者プロフィール

京都大学大学院工学研究科教授、1968年生。

京都大学卒業後、スウェーデンイエテボリ大学心理学科客員研究員、東京工業大学教授等を経て現職。

2012年から2018年まで安倍内閣・内閣官房参与としてアベノミクス、国土強靱化等の政策アドヴァイスを担当。

2018年より保守思想誌・『表現者クライテリオン』編集長。


「2024年 『「西部邁」を語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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