安倍晋三「保守」の正体 岸信介のDNAとは何か (文春新書 1115)
- 文藝春秋 (2017年1月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166611157
作品紹介・あらすじ
衆参両院で3分の2の改憲勢力を確保した安倍総理は、本当に憲法改正に向うのか? 憲法改正は、安倍総理が「DNAをしっかり受け継いでゆく」と公言する祖父・岸信介の悲願でもあった。 しかし、あの戦争を始めた指導者の一人であった岸の思想は、本当に受け継いでゆくべきものなのか。 岸・安倍ファミリーの悲願は、われわれ国民を幸せにするのだろうか。 安倍総理を支えているのは、「保守」層である。しかし、一口で「保守」といってもいろいろある。 安倍総理が「脱却」すべきものとする「戦後レジーム」を築いた戦後の指導者たちも、また「戦後保守」と呼ばれる「保守」政治家なのである。 吉田茂、池田勇人、佐藤栄作、田中角栄……平和で豊かな戦後日本を作り上げた「戦後保守」から、どうしてわざわざ脱却する必要があるのか。 岸の思想の根幹は、「エリート主義」と「戦後体制の否定」である。そして、特攻の悲劇を、美しい日本人の物語として賛美する。このような思想を、現代に蘇らせる必要はあるのか。 戦後の保守政治家たちの思想と行動を検証しつつ、私たちの目の前にある危機を徹底的に考えた本書は、憲法改正議論前の必読書だ!
感想・レビュー・書評
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筆者が岸につならる国家主義的な保守主義に批判的に見ているのは分かったが、帯書にあるように「本当の保守政治」を徹底的に検証…といわれると、疑問符がつく。
55年体制を保守本流と社会党との共同してできあがったものという認識は興味深かった。
何より、安倍首相に対する批判的な議論を展開する筆者が日本テレビの政治記者というのがびっくり。 -
戦後最強の権力者、安倍晋三。
なぜ一度失敗した安倍がここまでの権力を持つことができたのか、その秘密を知りたくて読んだ。
が、この本ではそのことは書いてなく、戦後の政治の保守の変遷についての内容。 -
【「憲法改正」は国民を幸せにするのか】衆参両院で三分の二を確保した安倍総理。憲法改正を目論む権力者の思想は保守の名に値するものか。目の前にある危機を徹底検証。