誤算の論理 (文春文庫 こ 2-34)

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  • Amazon.co.jp ・本 (516ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167141349

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  • 維新の誤算-西郷隆盛の影◆「王」たちの誤算-ヒトラー支援◆アメリカ・デモクラシーの誤算-ルーズベルトの理想◆「平和国家」の誤算-フランスの"栄光"◆「菊と刀」の誤算-日米関係の起点◆靴と刀の誤算-日本的戦術思想の固定◆陸海軍並立の誤算-国防力の分裂◆暗号と情報の誤算-戦略の屈折◆諜報の誤算-政略の弱化◆「組織と人」の誤算-個人の否認◆「政治と軍事」の誤算-パットン将軍の死

    著者:児島襄(1927-2001、東京都、作家)

  • H27.8.2~H27.9.15

    (あらすじ)
    戦争とは、政治的手段と異なる手段で継続される政治にほかならない、といわれる。軍事と政治の相関と混乱を分析する「パットンの死」をはじめ、ユダヤ嫌いからヒトラーを支援した自動車王・フォードの大いなる失策を描く「王たちの誤算」など11編。戦争史にうかがう失敗の構造をこれほどあざやかに分析した著作は類がない。

    (感想)
    面白い、勉強になる、、という点も多くありましたが、全体に読みにくく感じました。自分が物語好きというのもありますが、、。
    本作は、世界史に残る「戦争」にまつわる数々の「戦略」上の「誤算」を11のテーマに分けて分析しています。
    ①維新の誤算:本作の中で一番得意なテーマでした。復習になりました。
    ②王たちの誤算、③アメリカン・デモクラシーの誤算、④平和国家の誤算、⑪政治と軍事の誤算:主に第二次世界大戦のもの。WW2のヨーロッパ戦線は知らなかったことが多く勉強になりました。
    ⑤菊と刀の誤算:太平洋戦争。日米の理解の違いについて。
    ⑥靴と刀の誤算:日本軍の兵装について。面白かったです。
    ⑦陸海軍並立の誤算:陸海軍並立について、陸軍が主張し海軍が拒否していたという事実にはなかなか興味深いものがありました。
    ⑧暗号と情報の誤算:聞いたことある話でした。
    ⑨諜報の誤算:陸軍中野学校、なかなか面白い取り組みですよね、勉強になりました。
    ⑩組織と人の誤算:よくわかりませんでした。

  • ・近代史に見られる数々の誤算について書かれた一冊。西郷隆盛の扱いを誤った明治政府、ヒトラーの評価を誤ったフォード、平和国家を標榜したフランスの誤算など興味深い。
    ・ただ、後半がだるい。菊と刀、陸海軍、暗号、諜報のあたりは同じことをずっと読んでるような気分になった。かつ、どの部分が誤算だったのかよく絞り込めてない気がする。
    ・細かな面白いエピソードがたくさん紹介されていて、著者は流石の見識。

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