- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167169305
感想・レビュー・書評
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吉村昭の随筆。長編小説を書き上げるまでの経緯、
そして身近でおきた出来事、食べ物の話などが書かれている。
彼が小説を書き上げる場合、現地に赴き、現場に居合わせた人びとの話を聞いて
ドキュメント風の小説を書き上げたそうです。
その真摯な態度に心うたれます。
その他の随筆でも簡潔で大変読みやすい、いい作家でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2014.11.6(木)¥130+税。
2014.11.29(土)。 -
古本で購入。
吉村昭が書いてきた小文を集めたエッセイ集。
掲載元は新聞、文芸誌、医学・薬学雑誌、食の雑誌と、実に様々。
仕事にまつわるあれこれに健康の話、日々のエピソードなどなど、著者のいろいろな面が見えてきて楽しい。
中でも食についての話は印象的。
「長年培った勘で、初めて行った土地でもうまい酒と肴を出す店を必ず見つけられる」
と豪語する吉村昭。
読んでいると無性に腹が減ってくるので、読むタイミングには注意すべし。 -
彼の作品は取材ものが多いのでその裏話のエッセイは読みごたえがある。
どのようにして資料にあたるか。資料の提出をいただいた方との交友などそれ自体が一つのドラマである。
また文章化されない歴史の事件への彼の思いというのもこうしたものを通じて知ることができる。
他に彼の生い立ち。何度か病気にあい克服にタイヘンな苦労をされたことや戦後の混乱のあれこれも興味深い。
最後は食べ物についてあれこれ書かれているのだが、そうした細かい話も面白い。たくさんの引き出しを持っていた方だと改めて分かる。 -
戦史小説を書かれた吉村さんのエッセイ集。
取材時の裏話などが紹介されているが、まさに事実は小説より奇なりといいたい。