希望の国のエクソダス (文春文庫 む 11-2)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167190057

感想・レビュー・書評

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  • わたしが読書を始めるきっかけになったと言っても過言ではない本。当時のわたしにはこの本が刺さったが今読んでも当時と同じように刺さるのかな…

  • 授業の課題で読んだけど断念。いや読めてないやん

  • 図書館で。
    面白かった。20年前の本だけどリアリティ持って読めたのはなぜだろうか?あんまり進化してないからなんだろうなぁ。世界がなのか、自分がなのか。
    インターネットはなにかを変えたんだろうか?
    サンマイクロシステムズとソラリスが出てきたのは嬉しかった^ ^

  • 2020.7.30 読了
    村上龍の名著をまた読みたいと思って図書館にて予約した本。

    非常に痛快な文とともに日本人のよくわからない民族意識?見えない壁?みたいなものを圧巻の文章力で表してて久しぶりに新鮮な感情が湧いた。

    やっぱ村上龍すげぇわ。

    背景として流れる日本経済の容態、国際的な立ち位置が、具体的な通貨危機や中流社会にスポットを当てた視点から見事に描かれている。

    「こんだけのものを描くのにどれだけの労力が払われているのだろう...」と考えずにいられない。
    物書きとしての威厳、なんとしても付加価値をだして自分の伝えたい「日本人としてどう生きるか」と言うテーマをズサズサと突き刺してくる姿勢、圧巻だ。。

  • 一気に読み切ってしまいました!
    とても面白かったです。
    欲望や執着のない淡々とした中学生に対して、始めは何を楽しみに、モチベーションにして暮らすのだろうと心配して暗い気持ちになっていたが、最後は彼らが苦労して気づいた希望の国を垣間見れて良かったです。
    中村君に彼女ができた事にほっこりしました。
    子供に対して自分の尺度で測り、勝手にわかったような態度をとることの罪深さも感じました。

  • 舞台は2002年、集団不登校をする中学生が社会システムや経済を根本から変えていくストーリー。2020年現在とは時代が違うんじゃないかなとは思って読みはじめたけど、多少違う部分はあっても本質的には変わってないことが分かった。

    村上龍はセックスやドラッグに堕ちていくストーリーのイメージが強かったけど、途中から興味の対象が経済や社会、メディアへ移り変わっていってる。

    一つの作品を作るのにどれだけの時間を費やしてどれだけあれこれ調べているのだろうと不思議に思うくらい、世界経済がどうなっていって日本社会がどう変化していった、あるいはにもかかわらず変化していないとかの描写が詳細に描かれていて、経済のことをもっと知らないとこの作品をもっと深く楽しめないなと悔しくなった。

    それでも日本には希望がないといって日本社会に衝撃を与えていく中学生たちの姿や頭の良さ、そして社会を変えるにはこうするしかないという村上龍のなかでの一つの回答が僕に強烈なインパクトを与えた。

    規模が壮大すぎるから共感しづらいかもしれないけど、中学生が考えていることや大人に対しての主張はすごく理解できた。

    ちょうど僕も会社で上司から昔はどうだった、よかったなどと言われるけれど、そんなに昔がよかったのならそういうところで働けばいいのにって強く思った。私ごとだけど、黙らせてやりたいからちゃんとお勉強頑張りますw

  • 強引さを感じたシナリオだったが、昔の日本に対する問題提起をするために、この設定で行くのが一番良いんだという意志を感じた。 ところで、今の時代はソーシャルメディアのおかげで情報が双方向になり、世界がより均質化されてきた。均質化というのは、作中で言われてるような見て見ぬ振りということではなく、問題に気付いて自発的に行動し、間違ったことには間違っているという声を上げるという文化も含めた標準化で、そういう意味で世界は改善されてきてるんじゃなかろうかという感じがする。制度やシステムはもっと文化に追いついてほしい。

  • "この国にはなんでもある、だが希望だけがない"
    4,5年前に読んだ本だけど、読んでて今にも通じることめっちゃあった記憶

  • 初版で買ってやっといまさら読んだ。懐石料理のシーンが印象的だった。

  • 現代の預言書かと思った。
    ノストラダムスのような容器のような預言ではなくて、具体的な描写。これを2002年に書いてるなんて、天才というほかない。必ずまた読み返すべきだと思う。いつかまたアレ書いてあるじゃん…てなるだろう。答え合わせみたいな気がする。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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