闇の傀儡師 (カイライシ) (上) (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167192082

感想・レビュー・書評

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  • 元御家人•鶴見源次郎はひょんなことから将軍継承問題に巻き込まれる。幕府に怨みを抱き、連綿と暗躍してきた闇の組織•八嶽党が老中•田沼意次と手を結んだのだ。八嶽党と田沼の野望を阻止しようとする老中•松平右近将監に合力する源次郎だが、敵の背後には更なる陰謀を企む巨悪が存在する。公儀隠密と共に戦う源次郎を襲うのは…。

    『あとがき』で著者が、子ども時代の濫読体験を回想している。山中峯太郎「亜細亜の曙」高垣眸「快傑黒頭巾」「まぼろし城」などなど…。そういった作品のもつ"面白さ" の記憶が、本書に反映されているのだろう。

    そしていつもながら、藤沢周平の文章の切れ味の鋭さ、美しさ。すっと入り込んで読む者をその世界に引き入れる。惚れ惚れする。こんな文章が書けるようになりたいものである。

  • 2022/10/12 読了
     伝奇小説の定義は"奇想天外で波乱万丈の物語"だそうだ。家光の弟、駿河大納言忠長は最後に改易後に自裁するが、その子孫を頂いた八ヶ嶽山麓に住まう甲州土着集団・津金衆からなる八嶽党。この八嶽党は徳川の世継ぎ交代時に忠長子孫の復活を期して暗躍する。これに一橋家、田沼意次も絡んで御家人くずれで剣豪でもある主人公・鶴見源次郎が翻弄されるという展開。確かに荒唐無稽だがそれなりに面白かった。

  • 2018.11.2(金)¥180(-15%引き)+税。
    2019.9.16(月)。

  • 11月-7。3.0点。
    田沼政治の時代。八獄衆という、謎の団体。
    主人公は柳生流の遣い手、浪人。
    松平老中の依頼で、八獄衆を調べる。
    下巻に期待。

  • H27.4.19~H27.5.3

  • 最初はとっつきにくいかなと思った。
    その後どんどん藤沢さんの文章にはまっていく。早く下巻買わないと!

  • 端正な伝奇小説。

  • 97年20刷本

  • 田沼意次の伝奇小説。海坂藩モノや市井モノとはちょっと違った味わいが楽しめました。

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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