霧の果て―神谷玄次郎捕物控 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167192129

感想・レビュー・書評

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  • ドラマを見てたこともあって、登場人物がその配役で動いてました。これでおしまいは、もったいない。

  • 2018.11.2(金)¥150(-15%引き)+税。
    2018.11.7(水)。

  • 直木賞作家 藤沢周平の原題「神谷玄次郎捕物控」の短編時代小説。

    自他ともに認める北町奉行所きっての怠け者同心であるものの、剣の腕は確かな神谷玄次郎が、母と妹を惨殺された過去を胸に潜めながら様々な事件の謎を暴いていく。

    神谷の父親が追っていた事件とは?なぜ母親と妹の命を奪われなければならなかったのか?
    そして黒幕とは・・・。

  • 一話完結で、爽快。
    終わり方も好きです。
    あー面白かった、という感じ。

  • ドラマで見ちゃってたので、知ってる話が多かったけど楽しめた。
    話の流れにスピード感があって好きな感じ。
    ほかの話も読んでみたい。

  • 北原亜以子「澪つくし」、宇江佐真理「心に吹く風」と、連読し、江戸市井あるいは捕り物の雰囲気にもう少し浸りたく、本作を20数年ぶりに再読。
    時代小説というのは、発表から年数を重ねても、現代ものと違い、古さを感じさせない。特に、藤沢周平は。没後、生前以上に読み継がれている小説家の一人と言えるかも。
    本作は、藤沢周平にしては、数少ない捕り物小説の連作短編。
    捕物時以外は自堕落な主人公が、事件となると勇躍し、家族を殺された謎に迫る。本作だけで終わってしまったのは、いかにも惜しい人物設定や舞台設定だと考える読者も多いのでは。

  • 同心・神谷玄次郎の自堕落さと手腕の卓抜さがアンバランスで快適な捕物の数々です。著者らしく人情味あふれ可哀想な庶民が多く登場しますが、玄次郎自身の家族に起こった過去の悲劇の傷跡が伏線に流れており、その解決(未解決・・・)へ向かって話しが平行しながら進んでいくのも短編全体を一貫して流れるテーマとして緊張感を持って読むことが出来ます。銀蔵、お津世など登場人物がまた楽しいです。

  • 北の定町廻り同心、神谷玄次郎が次々と事件を解決する痛快な短編小説です。
    14年前に同心の父が調べていた事件がきっかけで家族全員亡くしてしまった玄次郎。
    父を想い、お役目には無気力。
    しかし、いざ事件が起きるとガラリと人が変わり、鋭い視野で犯人へと近づいていく様がとてもカッコイイです。
    長年思い続けてきた、家族の死に関する事件の真相を突き止めるラスト。
    玄次郎の心のモヤに共感…人間の憐れさが弱々しくも纏わりつく気がしました。

  • 家族を全員亡くした玄次郎が様々な殺人事件を解決していくなかで、母と妹が殺された原因となったと思われる、父が追っていた事件の真相を探しあてていく。
    文章の中では、家族が殺されたことを細かく書くこともなく意外とすんなり書かれているのだけれど、主人公を見ると15年経った今でも事件のことを終わったものと考えず常に頭の隅に置かれていることが、表題の章「霧の果て」に繋がると思った。
    事件の謎ときという謎ときはないが、文章そのものが面白いのでまったく問題なし。主人公は普段グータラで事件だけはきっちり解決するので同僚たちとしてはイライラする相手なんだろうなぁ

  • すらすら読めた。通勤向け。

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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