玄鳥 (文春文庫 ふ 1-28)

著者 :
  • 文藝春秋
3.58
  • (18)
  • (57)
  • (67)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 497
感想 : 34
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167192280

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「玄鳥」つばめの巣を撤去せよと命ずる夫の命令を聞く妻・路の場面からいきなり没入できる。失敗を繰り返した憎めない男へ、師であった路の父の遺言を実行する路。「三月の鮠」御前試合での敗北からリベンジまで。「闇討ち」友の陰謀死の謎を追う2人のご隠居武士。「鷦鷯」は金貸の息子と娘の関係をめぐる父の心の揺れ。「浦島」も。いずれも人生の悲哀を感じさせる武士の心情が重要な主題。女性たちも皆な慎まやかで心根の美しさが魅力的。

  • 面白い。
    12.31.2015

  • 安定の良さ。

  • 表題作以下5つの作品からなる短編集。いずれも下級武士を描いたものだが、封建制下にあって固定した身分の中で生きる感覚が鮮やかにとらえられている。風景や季節感も作品にふくらみと品位とを与えているようだ。

  • 読んだきっかけ:最近また読み始めた藤沢周平です。連れの家のを持って帰りました。

    かかった時間:10/23-10/31(8日くらい)

    内容:温かい話か冷たい話かでいえば、温かい方の短編集です。また、武家ものか市井ものかでいえば、武家ものです。

    特に、タイトルにもなった「夜消える」のラストは考えさせられる寒さでした…。

    収録作品
    ・玄鳥(げんちょう)
    ・三月の鮠(はや)
    ・闇討ち
    ・みそさざい
    ・浦島

    コレっというインパクトを残した話は特にありませんでしたが、フラットに面白かったと思います。

  • 武士って、大変…

  • 相変わらず読みやすかった。立ち合いが中心というよりも崖っぷちにいる武士が藩などに抵抗せずそのまま流されていく姿を読んだように思えた。

  • 絶品の短編集。
    短編集では マイ№1 かも。

    自然描写と人間描写が絶妙に絡み合う。

    表題作はたった34頁。
    そのうち6頁以上が燕に関する話。
    その燕を通して登場人物をうまく表現している。

  • 読了2010/09/21

  • 97年5刷本

全34件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

藤沢周平の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×