- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167192280
感想・レビュー・書評
-
1994年第1刷、文藝春秋の文春文庫。全5編。解説は中村孝次。『闇討ち』闇討ちに失敗した友人の敵討ち。「家に代えてもつらぬきたい一念」という言葉がぐっとくる。『鷦鷯』貧乏だが誇り高い男。その誇り高さが最初にうまく提示されている。そして、娘の婚姻相手として浮上してきた男への感情の揺れが面白い。全体に滑稽な部分と剣を使って悪役を断つ部分(決して剣豪な部分ではない)がマッチしていて面白い。
収録作:『玄鳥』(げんちょう)、『三月の鮠』(はや)、『闇討ち』、『鷦鷯』(みそさざい)、『浦島』、解説:中村孝次
少し考えたこと:滑稽さというのは対外的に対面を保とうとする(いわゆる「武士は食わねど高楊枝」)ところからくるような気がする。江戸時代には、対外的には体面を保させて助けることができていたように感じる。まぁ、助ける町人は身分が下ということもあるでしょうが。現代は、対外的に対面を保ちたいと考えている人は多い一方で、体面を保たせたまま助けることができないようになっているように思う。なんともならないような気もするが、何とかならないものだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
安定の内容。
図書館本の合間や短い時間の読書には持ってこい。
藤沢作品の短編本は常に持ち歩いている。
文章が奇麗で描写も心洗われるほど美しい。 -
登場人物が魅力的☺️
-
2018.11.2(金)¥180(-15%引き)+税。
2018.11.26(月)。 -
内容(「BOOK」データベースより)
無外流の剣士として高名だった亡父から秘伝を受けついだ路は、上意討ちに失敗して周囲から「役立たず」と嘲笑され、左遷された曾根兵六にその秘伝を教えようとする。武家の娘の淡い恋心をかえらぬ燕に託して描いた表題作をはじめ、身の不運をかこつ下級武士の心を見事にとらえた「浦島」など珠玉の五篇を収録。 -
無外流の剣士として高名だった亡父から秘伝を受け継いだ路は、上意討ちに失敗して周囲から「役立たず」と嘲笑され、左遷された曾根兵六にその秘伝を教えようとする。武家の娘の淡い恋心を、かえらぬ燕に託して描いた表題作をはじめ、身の不運をかこつ下級武士の心を見事にとらえた「浦島」など、珠玉の五篇(他に「三月の鮠(はや)」「闇討ち」「鷦鷯(みそさざい)」)。
-
緩みがなく、完璧感が凄い。
-
玄鳥
三月の鮠(はや)
闇討ち
鷦鷯(みそさざい)
浦島
武家の娘の淡い恋心をかえらぬ燕に託して描いた表題作をはじめ、身の不運をかこつ下級武士の心を見事にとらえた「浦島」など珠玉の五篇を収録。