夜消える (文春文庫 ふ 1-29)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167192297

作品紹介・あらすじ

酒びたりの父親が嫁入りの邪魔になると娘に泣きつかれた母親、岡場所に身を沈めた幼馴染と再会した商家の主人、五年ぶりにめぐりあった別れた夫婦、夜逃げした家族に置き去りにされた寝たきりの老婆…。市井に生きる男女の哀歓と人情の機微を鏤骨の文章で綴る珠玉の短編集。単行本未収録の名品七篇。

感想・レビュー・書評

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  •  藤沢周平「夜消える」、1994.3発行、短編7話。夜消える、にがい再会、永代橋、踊る手、消息、初つばめ、遠ざかる声。どれもキレがあって、味わい深い物語です。消息、初つばめ、遠ざかる声がお気に入りですw。
      江戸の裏店を舞台に、庶民の哀歓を描いた作品。藤沢周平「夜消える」、1994.3発行。再読。夜消える、にがい再会、永代橋、踊る手、消息、初つばめ、遠ざかる声の7話。永代橋、消息、初つばめ がお気に入りです。
     藤沢周平「夜消える」、1994.3発行、7話、再読。「永代橋」「消息」がお気に入りです。松尾和子の「再会」という歌が思い出されます(^-^)

  • 藤沢周平の小説は、読み手を裏切らない。
    そこに描かれている人間も、小説自体も。
    心が疲れた時、そっと帰ってきたくなる藤沢周平の世界。それが、没後何年経っても読み継がれている証かも。

  • 江戸の市井の人々の悲喜交々を描く短編集。いずれも地味な掌編ながらじんわりと心に沁みる読後感が素晴らしい。お気に入りは『踊る手』。このラスト、最高にいい。

  • 母が一番好きな作家だというので、一冊選んでもらって読みました。
    人情味あふれる、ほっこりする短編集。心がクサクサしたときに、また読みたいと思います。

  • 初つばめが心に残った。水商売をして弟を育ててきた挙げ句、その弟に蔑まれる悲しさ。

  • 読み終わったらやっぱり面白かった、っていつも思わせてくれます。
    特に私が好きだったのは初つばめです。
    短いのにすごい上手に表現されています。すごいなぁ。

  • 「遠ざかる声」が一番おもしろかった。読みやすいが個人的に後味が悪いものもあるので微妙。

  • 2018.10.1(月)¥100(-15%引き)+税。
    2018.10.23(火)。

  • 藤沢作品の市井ものを読み終わると、なぜか高田渡さんの歌が聴きたくなる。どちらもカラフルな世の中からモノクロの世界へと連れて行ってくれるようで、なにやら落ち着くのだ。その色はノスタルジックなセピアではなく、まったりとしたモノクローム。秋にピッタリの作品だ。

  • 当然ながら再読です。
    裏表紙に「単行本未収録の名品7篇」と有りますが、名品というのはちょっと。。。
    作品的には市井ものに分類されます。いずれも市井に生きる男女の人情を描いた作品です。ただ、全体に少し深みに乏しく、構成が甘い感じがします。
    でも、流石に藤沢周平。ほんの少しだけです。全体としては、ちゃんとした藤沢ワールドは形成されており、それなりに高い水準は保っていると思います。

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著者プロフィール

1927-1997。山形県生まれ。山形師範学校卒業後、教員となる。結核を発病、闘病生活の後、業界紙記者を経て、71年『溟い海』で「オール讀物新人賞」を受賞し、73年『暗殺の年輪』で「直木賞」を受賞する。時代小説作家として幅広く活躍し、今なお多くの読者を集める。主な著書に、『用心棒日月抄』シリーズ、『密謀』『白き瓶』『市塵』等がある。

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