ペーパーナイフ (文春文庫 さ 2-6)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167209063

作品紹介・あらすじ

どんな作家にも呑み込まれないぞとの気負いを少年時代に抱いたという著者が、優れた読み手との評判を得た連載書評と井上ひさし、向田邦子、山本周五郎らの作家論を収録。(杉山隆男)

感想・レビュー・書評

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  • 80年代の記録として、貴重な書評集。思えば9割以上が時代の藻屑となった。

  • 書評を集めた感じなのかな。
    扱う本がだいぶ昔のものなので知らないものも多く、興味の湧かないとこは飛ばして読んだが、逆に沢木耕太郎と歴史モノが意外な組み合わせな気がして、「鉄の首枷」遠藤周作、「生きざま」柴田 錬三郎などは今度読んでみようと思った。
    既読のものについては著者の書評を読むと、自分が全く読みこめてないことがよく分かる。
    20代で書かれた書評にひれ伏す自分・・・

  • 田辺聖子
    頂上を目指さず裾野にいることの楽しさ。
    無理に一番を狙わなくても二番でいいじゃないか。それより二番を二つ持っていたほうが楽だし、面白い。一番になる、そしてそれを維持する時間とエネルギーで二番を二つ三つ維持できるのではないか。

  • 『路上の視野』文庫本の2冊目。初期の沢木耕太郎の作家&本レビューの集大成といった感じで、とにかく淡々とまとめられています。

    個人的には、特に「記憶を読む職人」向田邦子と「死者の成熟」一ノ瀬泰造と「ハードボイルドとしての坊ちゃん」夏目漱石は読みごたえがありました。「ペーパーナイフ」の一連のレビューは、ひとつひとつは短いけれども、20代でここまで奥の深いレビューが書けるのか〜と唸らされます。さすがの沢木耕太郎。

  • 沢木氏の本。1987年。三島由紀夫のボクシングに対する見解と、著者の見解が異なる点が面白い。ボクシングにかかわりの深い、著者の意見にも注目したいが、三島氏の主張にも注意したい。

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著者プロフィール

1947年東京生まれ。横浜国立大学卒業。73年『若き実力者たち』で、ルポライターとしてデビュー。79年『テロルの決算』で「大宅壮一ノンフィクション賞」、82年『一瞬の夏』で「新田次郎文学賞」、85年『バーボン・ストリート』で「講談社エッセイ賞」を受賞する。86年から刊行する『深夜特急』3部作では、93年に「JTB紀行文学賞」を受賞する。2000年、初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し、06年『凍』で「講談社ノンフィクション賞」、14年『キャパの十字架』で「司馬遼太郎賞」、23年『天路の旅人』で「読売文学賞」を受賞する。

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