棒ふりのカフェテラス (文春文庫 271-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167271039

感想・レビュー・書評

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  • 超豪華なイニシャルトークです。
    著名な演奏家や指揮者の話は貴重だが、それよりも音大生だった頃の青春めいたページの方が岩城さんらしくて好きです。

  • N響の指揮者を務めていた岩城さんが、名前のアルファベット順に、自身の関りある音楽家・音楽関係者を紹介したエッセイ。紹介されている音楽家たちの個性が生き生きと伝わってきた。美しく完璧な演奏をする人ほど実は普通の人よりもずっとそれぞれに人間臭いものを持っている。音楽に深く関わり職業にまでしてしまう人達が持つ、独特の自由さや個性は魅力的であるなと感じた。そして同時に語り手である岩城さんもとても個性的で面白い人だとも伝わってきた。無料でN響のコンサートに忍び込んだり、徹夜で大曲の指揮をマスターしようとして実際達成してしまったり、巨匠ルービンシュタインを引き込む魅力があったり。

    今ラヴェルのCDを聞いていたら、この本で紹介されていたマルタアルゲリッチの演奏だった。このように少しでも有名な、偉大な演奏家や作曲家の名前・キャラクターが頭に残り、現代の生活とリンクしたことが嬉しい。しかし同時に、岩城さんもそうであるようにその人たちの多くがもうこの世にはいないということが、この文章全体が生き生きとしている分、よけいに時間の無情さと切なさを感じさせる。

  • 指揮者である筆者の交友録。音楽関係の人って、やっぱり変人ばっかだなぁ。。

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著者プロフィール

1932-2006。東京藝術大学在学中にN響副指揮者となり、56年デビュー。以後、世界のトップ・オーケストラを指揮。エッセイストとしても知られ、著書に『フィルハーモニーの風景』『音の影』など多数。

「2023年 『指揮のおけいこ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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