- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167314194
感想・レビュー・書評
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(241ページより引用)
暗い座敷の文机の上に蝋燭をたて、合掌して真言をとなえる。
「オーン、バザラ、サツトバ、ソワカ」
三度くりかえしたのち、炎の中心に視線をむける。
またたいてはいけない。
涙がでても拭いてはいけない。
二十度ほどゆるやかに呼吸をするあいだ炎をみつめていて眼をとじる。
眼裏(まなうら)には、点か星のように炎の残像がのこっている。
それを凝視する。
小半刻(三十分)ほどみつめていたあと、両手を筒のようにまるめ右の眼にあて、炎をみる。
五度ほど呼吸したのち眼をほそめると、蝋燭の火が小さくみえてきて、左右にゆらめく。
達人はそのゆらめきを念力で自在に動かせるというが、兵介のような初心者でも、眼をとじたのちに残る炎の像を左右に動かし、静止させることはできた。
そのような訓練は視力を増大させ、さらに不可視の世界を見る能力をめざめさせるためのものであった。
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高校生の頃この本の記述を真に受けてやった結果、かなり目が悪くなってしまいました。
(他にも目に悪いことをいろいろやってたので、必ずしもこれのせいとはいえないのですが。)
ただ今になって読み返してみると、ここでいう視力とは、通常の意味での視力ではなく第三の
眼のことを指しているようにも思えます。
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