伊達政宗 上 (文春文庫 407-2)

著者 : 永岡慶之助

• 文藝春秋 (1986年11月1日発売)

感想・レビュー・書評

[BullManさんの感想 · 2009年9月29日]

全2巻。

まず。
「、」が多すぎ。
それも情緒的な感じでなく、
正しく乱用してる感じで、
古典を読んでる気になる。
ちょっとムカつく。

けど中身は現代っぽく、
小説っぽく、
「、」を飛ばして読めるようになったら
とても読みやすい。

少年時代の政宗が凄く繊細なのが印象的。
長じてからは政宗っぽい跳ね方だけど。

読みやすいし生き生きしてるし面白いんだけど、
いかんせん2巻。
山岡版っていう大きい壁がいるし。
生き生きしてるだけに
山岡版の縮小版って感じがしてしまう。
面白いだけに。

でも原田左馬之助が主要人物で良かった。
幕府できてからの政宗はもっと掘ってほしかったけど。
むしろそこが政宗の真骨頂。
やっぱり山岡版と比べてしまう。