- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167461058
感想・レビュー・書評
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1987年7月9日に46歳で亡くなった。ガンの三度目の再発で。
「壮絶」というより自分らしい生を生ききり、自分らしい死を迎えた人だ。
私と同世代ということもあり、著書をほとんど読了するほど好きになり、尊敬するようになった。
最初は「ニューヨークの24時間」を新聞で知り、新聞には解説が簡単だったので、24時間の使い方ハウツウ物として軽い気持ちで読んだ。
「彩古書房1986年11月21日 初版」
「四角い大きなワードプロセッサー(いかにも旧型)の前で、ショートカットの女性がキーボードを打っているイラスト。」
なぜ初版本だの装丁のことを話すのか。二つ理由がある。
ひとつ、1987年にワードプロセッサーを使いこなす、データベースを利用する
など、日本ではまだまだ珍しかった。
その利用の方法が詳しく記述してあり、英語圏でない日本にそんな時代がいつ来るのかと羨ましく思った。
ら、あっというまにご承知のようにITが飛び交っている時代になり、ばあチャルも参加、隔世の感。
ふたつ、千葉敦子さんの生き方『すっきりした人生』に共感をおぼえ、それから御著書にのめりこんだので、初版本が宝になったので。
千葉敦子さん流『すっきりした人生』とは、
『人間は「忙しい人」と「ひまな人」とに分けられ』て、
『忙しい人ほど時間を上手に使いたいと考えているし、整理された生活、すっきりした人生を送りたい』と思い、
『ときを忘れ』て『夢中になれる仕事』をみつけ、『そこで、私がニューヨークに住みながら』忙しくパワフルに暮らしているニューヨーカーに学んだ『整理の方法を含め、どのように工夫してこの忙しい生活を楽しいものにしているか』を踏まえて生きることである。
とまあ、今では皆様が極普通にしていらっっしゃる生活法だと思うが、私としてはこのエッセイはバイブル的存在なのだ。なにしろ、17年前だからである。
そして私が次々と惹かれて読んだ著書は下記の如く。
「千葉敦子のななめ読み日記」…楽天読書日記を書くのに参考になること発見!
「いのちの手紙 」(千葉敦子 箙田鶴子共著)
「乳ガンなんかに敗けられない」
「ニュー・ウーマン」…今している生き方の確認になる。
「ちょっとおかしいぞ日本人」
「よく死ぬことはよく生ことだ」
「寄りかかっては生きられない」
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上記の感想メモは2004年に楽天にアップしたもの
ブクログでは2021年にアップしたので
もうこの本を読んでから34年になる!ことに
今やPCのみならず、スマホであらゆる情報が
「さささ~っと」
便利を通り越して、なんだか恐ろし~~!
(2022/1/9)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
昔、昔、なんてかっこいい女性なのかしら、と幼い私が憧れた千葉敦子さんの「限りある人生をいかに時間管理し、工夫し、充実させ、楽しむべきか」という本。
あれから30年が過ぎても、人生を全力で駆け抜けた彼女が起した風のようなものを感じます。
作中で、パソコンと電話の結婚による「近い未来」の可能性について何度か触れられていますが、これから少しして、私たちのまわりでも、パソコン通信というようなものが少しずつ始まったのでした。
でも、キーボードで文書を打ちすぎて頭痛と肩こりに常時悩んでたり、ラインの既読や、「いいね」に振り回されてる現代人を見たら、千葉さんは何て言うのかしら。
少し、彼女に叱られてみたいような気分です。
ところで、この単行本を出していたのはあの長谷川町子さんの妹の出版社「彩古書房」ですね。 -
平等に与えられた24時間をフルに生きる。
衣食住ではなく住食衣、の概念。
仕事や交友関係のいずれにも手を抜かず、短い生涯を駆け抜けた千葉さんの生き方に感動。
この本から受けた影響は非常に大きなもの。一生手放せない一冊。 -
10代の頃に読んでこんな時代が来るのかと信じられない気持ちでした。今の日本を作者が見たらどう感じるでしょうか。データベース・時間管理など当時かなり刺激を受けました。尊敬しています。
ブログの感想はこちら→http://zazamusi.blog103.fc2.com/blog-entry-291.html -
20数年前に最初に読んでから、あと何度も再読した。
ものすごく好きな本です。
がんばっている女性たちによくこの本をプレゼントしました。 -
2023年3月のワークテーマ「24時間の棚卸し」で、スープさんにご紹介いただきました。
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46歳という若さで亡くなった著者が1986年頃に書いたのが本書である。1981年に乳ガンになり、その後再発を繰り返し1987年に亡くなったので、本書が遺作ではないだろうか。
「他の家にはあったのに自分の家にはテレビがなかった」という趣旨の記述があり、裕福な育ちではなかったことがうかがえる。そのためかはわからないが、著者は時間を惜しむように生きる。仕事の効率や人生の充実を追求する。本書には、無駄な時間を費やさないための工夫が書かれている。
そこまで自分に厳しい著者は他人にも厳しく、仕事でも生活でも気に食わないことが多い。有意義な時間を過ごすためにはその気持ちさえコントロールするべきと説く著者に、私は尋ねたい。そんなに急いでどこに行くと。
彼女の生き方を読むと、失礼を承知で思ってしまう。生き急いだから短命だったのではないか。ハーバード大学院を出た秀才。もう少しゆっくり生きても良かったんだよと言いたくなるが、所詮人はその生き方しかできないのだ。 -
ニューヨークで生きる人はすごいな。
日々の生活も仕事もルーティン化、仕組み化されてて、エネルギッシュ。
人生にはステージがある。
大切にしたいものが複数できると色々回らない。
捨てるもの、手放すもの、ロングスパンで考えて絶対に手放せないもの。
仕組み化して生活や教育の文脈の中で教えていくことできないんだろうか。 -
野本響子さんの
日本人は「やめる練習」がたりていない より
1986年発売なので、
30年以上経っている本だが、
古さを全く感じない。
むしろ、
今読んでも刺激になることが多く、
時間の使い方として、30年たっても進歩していないところがあるのかもしれないとも思わされた。
・忙しい人と暇な人に分けられる
・人のために使う時間を持つ
・日本では店員さんが過去形でお礼を言うが、アメリカではhave a good Dayなど未来形であいさつする
・日本人は天候に左右されすぎなのではないか?