- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167528157
作品紹介・あらすじ
安倍晴明の屋敷で、いつものように源博雅が杯を傾けている所へ、橘実之の娘、虫が大好きな露子姫がやってきた。何でも晴明に相談があるというのだ。広沢の遍照寺にいる僧が、眠る前に読経していると、黄金色をした虫が現われるが、朝には消えてしまうらしい。この虫の正体は-。「二百六十二匹の黄金虫」他、全六篇収録。
感想・レビュー・書評
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虫愛る姫君の露子姫が前半に出てきて嬉しい!!
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短編が6篇。
『百六十二匹の黄金虫』のきらきらと光って飛ぶ虫の群れを想像してうっとりしました。見てみたいものです。
『棗坊主』の自分が亡くなっていることに気付いた恵雲の寂しい様子が切ないです。ほんの少しの道草のつもりが50年…それでも寺へ戻れただけ良かったのだろうか。 -
安倍晴明の屋敷で、いつものように源博雅が杯を傾けている所へ、橘実之の娘、虫が大好きな露子姫がやってきた。何でも晴明に相談があるというのだ。広沢の遍照寺にいる僧が、眠る前に読経していると、黄金色をした虫が現われるが、朝には消えてしまうらしい。この虫の正体は―。「二百六十二匹の黄金虫」他、全六篇収録。
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呪について博雅が分かったような気がした時私も分かったような気がするし、博雅が分かってない時は私もあんまり分かってない気がする
「陰陽師」の話はどれもあまり怖いと思ったことがないけど今回「覚」はちょっと怖いと思った -
二百六十二匹の黄金虫
幻想的で美しいな。そして不思議だ。
鬼小槌
最後とても楽しそうで良いなぁ。
棗坊主
「そこまでだ、晴明」っていいな。博雅の反抗。
昔は同じものが見えていると、見えていると考えることもなく
そうだと思っていたけれど、同じ体験は誰にもできないって本当だよな。
東国より上る人、鬼にあうこと
どうしてそれを美しく感じるのかというところは気になっていたけれど、
美そのものを存在させるのは何かまでは考えていなかったな。
西洋哲学のような気もするけれど、西か東かを問わず
突き詰めて考えるとそういうところに行き着くのだろうか?
哲学には詳しくないからよくわからないけれども。
覚
修行をしても何も思わないのは難しそうだ。
その人に見えるように見えるのなら、本当のそれはどういうものなんだろう。
相手の心を当てる以外の揺さぶりができないのではという気もする。
針魔童子
播磨と針魔か。少し播磨国についても学びたくなってきたな。
命だけを取り出してみること/見せることはできないって
他の巻にも出てきた気がするが、説明が変わると変わると復習になってよいな。
仏教の本を読んでみたことがあるけれど、いまいち把握できずにいたけれど
今読んでみたら前よりは意味を想像できるところが増えているかもしれない。 -
大好きな陰陽師シリーズ
二百六十二匹の黄金虫と播磨童子が好きだった
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いつもの通りの安定感
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「二百六十二匹の黄金虫」露子姫は異形の美形を連れた男装キャラでもある。まさかお経が伏線になってるとは・・・。
「鬼小槌」すっかり飲み友になりつつある道満殿。
「棗坊主」これはわりかしコンパクトかつベター。いや怖いけども。
「東国より上る人、鬼にあうこと」久々に今昔物語集っぽいな。妖物の正体を探る方法が面白い。
「覚」何コレめっちゃ怖いやんけ・・・。
「針魔童子」健気さあまって困ったちゃん。しかし善膩師童子がなんでそんなに性空聖人に惚れ込んだのか知りたかった・・・いや、徳が高いからなんだろうけども・・・。 -
二百六十二匹の黄金虫◆鬼小槌◆棗坊主◆東国より上る人、鬼にあうこと◆覚◆針魔童子
著者:夢枕獏(1951-、小田原市、小説家) -
シリーズ第7弾。
今回も、「虫愛づる姫君」の露子が登場します。平安時代を舞台にとった小説では、女性たちが現代の小説のようなしかたで活躍することがむずかしいと思うのですが、本書の露子のキャラクターには、そうした制限を越え出ていく痛快さが感じられます。エンターテインメント小説としては、成功といってよいのではないでしょうか。
女性キャラクターは多く登場しないものの、それを補って余りある晴明と博雅の色気を感じさせる会話も、おもしろく読みました。 -
いつも通り、どこかで聞いた話ばかり。(^^;
ま、オーソドックスな奇談が骨格になっていますからね。
キャラクターのやりとりが楽しめれば、それで良しというシリーズじゃないかと思います。(^^;
今回は「棗坊主」が良かったかな。 -
2018.4.1(日)¥180(-2割引き)+税。
2018.4.24(火)。 -
今回はあまり盛り上がるお話が無かった印象。清明が他人の前では博雅に丁寧な口調になるという設定もいきなり出てきた気がする。今までそんなこと無かったような・・・。
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京都に出張したときに購入しました、陰陽師シリーズ。すらすら読めるし、続きが気になるしで途中でやめられなくなりました。
それにしても毎回登場する清明と博雅の縁側の酒宴シーン、おつまみが美味しそうです。清明の自宅の庭を眺めながらが多いですが、この雰囲気も最高のおつまみだよなー、いいなーと羨ましがってます。
「鬼小槌」。雪見酒を飲みながら、雪について語る博雅。好きだなぁ、この完成。私もこんな風に世界を感じたいなぁ。それにしても鬼達にも一目置かれる道満。すごいねぇ。
「棗坊主」。ちょっと切ない最後でした。うん、でも良かったのかな。
「東国より上る人、鬼にあうこと」。ほらー、だから名前を聞かれてもほいほい名乗っちゃいけないんですよね。みんなうっかり名乗ってますが、自分もいってしまいそうで心配。それにしても追われるのは怖いですね。
「覚」。この方法、清明でないと無理ですよね。私は雑念だらけで頭を無にはできないので、即食われるなと思いました。
「針魔童子」。最初の生命の話。人はいつ死ぬか、か。うん、答えが出ないですね。 -
心のなかを描く巻。おどろおどろしいのが少なくてしんみり読める。
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最近、頭をフル回転させながら読む本ばかり読んでいるので、ちょっと息抜きに♪
安定の楽しさ面白さで良いリフレッシュになりました^^
著者があとがきで「いつ、誰がどこから読み始めても、いつもの風景が広がっている」と書いていましたが、この型通りの展開が『陰陽師』の何よりの魅力だと感じます。
どの本を手にとっても、どこのページを開いてもそこには晴明と博雅が仲良く座している・・・
この安心感がいいなと♪ -
表紙の絵柄が愛嬌があってなんともいえない可笑しさと可愛らしさ。
やっぱり面白い陰陽師。博雅の季節や生命、美に対する優しい眼差しと考え方にいつもながらあったかい気持ちになる。どれも好きだけど今回は雪から始まった呪の巡りに気づくとこが一番好き。
ちょっぴりトラブルメーカーの道満なんだけれど晴明や博雅とお酒を飲む時は本当に嬉しそうでそんなところが可愛らしく憎めないのよね。 -
安定の面白さ。
あとがきにもあったように、『マンネリをおそれない』これが本当にうまくいってるんだと思った。