トラッシュ (文春文庫 や 23-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1342
感想 : 83
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  • Amazon.co.jp ・本 (574ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167558017

感想・レビュー・書評

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  • 再読、★1.5。
    出だしから、これはダメだなと。この作家、短中編で読める作家であって長編向きでない。ストーリー展開の中で何かを語ろうとする訳ではなく、自己主張ありき・生き方ありきだから、長編では正直しつこい。それが人生そのものと言えばそれまでだけれど、読者に読み方を委ねず、作家が明確な型を要求してくるので、これだけ長いと読んでて辛い。作家と読者の共犯関係が成立してないと飽きるだけかな?まぁ好みの問題かもしれないかもです。

  • 何年も前に読んで、時々恋愛で考え事する時に部分的に読んでた。甘美でおしゃれな恋愛モノの中に、時にぐっさりくることがある。ゲイのバッキーの恋愛に対する考え方がすき。
    2015.12.13

  • 恋人と同棲しながら、二人の冷え切った愛を見つめ直す日本人女性のココ。ただ見つめ合い、同じベッドで寝るだけでいいのに、決してココが望む愛を与えてくれない黒人男性である同棲相手のリックは、ココが与える愛を純粋に受け止められずに酒に逃げる毎日を送っていた。

    恋人同士の愛、同性愛、家族愛等の多様な恋愛観を、主人公1人の目線からだけでなく、ココを取り巻く様々な人々を交えて語られている。私は愛情を求めるココの気持ちがよく分かったが、それを拒むリックの心情がよく分からなかった。そのリックからの目線でもココに対する愛が語られており、その気持ちは、ただ愛を与える事を求められ疎ましいという気持ちだけでない、歪な愛情があった。
    この一冊で、恋愛に対し多種多様な目線で見つめられる。


    【好きな小説内での言葉】
    ・求めているように語りながら、実は、求められることを切望している
    ・愛の言葉を言い出した方が、その重みの分だけ不幸になる。
    ・その瞬間、彼は初めて女の体の上で「愛している」と呟いた。
    ・憎んで憎んで、そして愛し抜いてやる。
    ・すべてを忘れることから始めなくては、どうしようもなかった。

  • 2015.7.24

  • リックの不器用な愛し方が凄く切なくて苦しい
    でも個人的に凄く好きな本◎
    読んでて途中で苦しくなってどうしようもなく悲しく泣きたくなるけどそれでも必死にもがいてぶつかっていく大人と子供達。
    切ないのにただ切ないだけでなく温かみのある本◎
    それぞれの登場人物に親近感が持てる^ ^

  • 恋愛の切なさや疲れや愛しさが、マンガや映画のように直接的に感じられる小説で、懸命に愛憎を交わす登場人物たちのことを、最後にはなんだか愛しく思いました。また、スタイリッシュさが先へ先へと読ませる作品です。

  • 2015.3.4読了
    疲れた〜
    読んでいると共鳴しすぎて心が痛い。
    まるで主人公の友人になってニューヨークで愛に悩んでる気分に(笑)
    人はいくつになっても不器用に愛に悩んでいる。だからこそ愛おしい存在。

  • [ 内容 ]
    人を愛した記憶はゴミのようには捨てられない。
    黒人の男「リック」を愛した「ココ」。
    愛が真実だったとしたら、なぜ二人は傷つき別れなければならなかったのか。
    男、女、ゲイ、黒人、白人―、ニューヨークに住むさまざまな人々の織りなす愛憎の形を、言葉を尽くして描く著者渾身の長篇。
    女流文学賞受賞。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • アル中男と共依存女の話なのに、そこに愛だの恋だのくっつけてくるのでイライラする。ココはさっさと病院に行くなり断酒会や家族会に参加すればいいのに、一緒に酒を飲みに行ったり正しくない対応ばかりしたあげく・・・
    絲山秋子の「ばかもの」もアルコール依存症を題材にしていたが、おもしろく読めた。山田詠美は私には合わないらしい。

  • まあまあ。

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著者プロフィール

1959年東京生まれ。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。87年『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞、89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎潤一郎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16年「生鮮てるてる坊主」で川端康成文学賞を受賞。他の著書『ぼくは勉強ができない』『姫君』『学問』『つみびと』『ファースト クラッシュ』『血も涙もある』他多数。



「2022年 『私のことだま漂流記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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