われ笑う、ゆえにわれあり (文春文庫 つ 11-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167588014

作品紹介・あらすじ

愛ってなんぼのものか、わたしはこうして健康に打ち勝った、あなたも禁煙をやめられる、なにも考えないで楽しく生きる方法、超好意的女性論序説、汝みずからを笑え…などなど本邦初の「お笑い哲学者」が、人間について哲学的に、大マジメに考察した、摩訶不思議、変幻自在、抱腹絶倒の処女エッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 土屋賢二の考え方と論のこねくり回し方がとても好き。

    絶対自分でも分かってあろうことをいかにして面白おかしく正当化、綺麗に主張できるか考えながら書かれており、各章ごとのオチもクスッと笑える要素で終わっているのも楽しい。

  • 哲学的に真面目にギャグを言うところが非常に面白かった。とくに学生や助手との対話はくだらなすぎて最高に笑った(笑)。人生や人間についても哲学が説明されててなんとなく疑問を持つ時読むのに最適な本。哲学好きな人にはうってつけかも。

  • 皆さんが書かれているように、読み出した瞬間から「はっはっは」と声を出して笑ってしまった。何周もひねくれまくると人は面白くなる。笑

    悩みがあるなら、それをも笑いにしてしまえ、笑いにした瞬間に悩みの優位が下がる、これがこの本を読んだいちばんの収穫でしたね。

    土屋先生には奥さんがおるんか..?いやいるな..?ん..?と思っていましたが、解説を読んだところ、きっと奥さんを大切にしてらっしゃるんだろうとぼんやり感じましたね。知らんけど。

  • ひねくれてて面白い

  • 「献辞」「はじめに」で既にふざけている。
    面白い。最初の「今日からタバコをやめられる…」が馬鹿馬鹿しくて引き込まれた。
    全体を通して基本屁理屈。頭が良くて捻くれていると、普段からこんなこと考えてるんだろうなーと思い、笑える。
    後半は哲学的。 『結婚前の男女は楽しくつきあってさえいればよいが、家庭に入ると義務と強制しかなくなるのが普通である』 『日本の教育は…主体性や個性を重視する教育が叫ばれているが…本当に…いたら「自分勝手な人間」とか「協調性のない人間」として排斥されるだろう』はごもっとも。

  • 最終的に愛おしさを感じる本

  • ここまで理屈をこねくりまわせるというのは、哲学者はすごい(笑)
    ところどころに出てくるユーモア(むしろ本音?w)は本当に笑いました(電車で読んでたので笑いをこらえるのが大変)。こんな先生いたら大変だろうけど楽しいだろうな~
    最後の方がちょっと長くて飽きちゃいました。こねくりまわすなら3~4ページぐらいが丁度良いかもしれません。

  • 土屋賢ニの本は全般的に(それが哲学書であっても)
    電車やバス内で読むには勇気が必要すぎる。
    微笑や含み笑いでは済まない、破顔を周囲に曝け出す事になるぞ。

    「コーヒー返せ」的な笑いをここまで生み出せるのは
    とぼけた口調で語ってはいても、やはり頭が良いからなんだろうな。
    でなきゃ大学教授なんて務まらないだろうし。

    ユーモアエッセイといえば
    昔はさくらももこや群ようこ辺りをよく読んだが
    笑いの起爆力がそもそも違う。

    恐ろしいほど謙虚な態度で語られる文体
    天才としか言いようのない画力
    いつの間にか煙にまいてしまう説得力・・・
    同僚や上司としてなら決して一緒に仕事をしたくないタイプだが
    本を通して出会う土屋賢ニは憎めない、素敵な紳士だ。

    ちなみに森博嗣と土屋賢ニの対談は
    互いのキャラがとても出ていて面白い。

  • 大人になってから読んだらすんなり笑えた

  • 「読みたいものを、書けばいい」の権化を通り越して、「書きたいものを、書いただけ」くらい振り切った散文集。

    一見だいぶふざけているが、実際しっかりふざけているが、得るものもないとはいえない。
    哲学をひねくらかすとこうなるのか、と思う。それもまた、哲学の面白さなのかもしれない(本当かな)。

    書かれているのは、哲学的思考というよりは、哲学的屁理屈なのだが、それでもわかる部分がある気がするから恐ろしい。

    そして柴門ふみによるあとがきも秀逸。

    この著作を見本に、引き続き「読みたいものを、書けばいい」を貫こうと、決意を新たにした。

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著者プロフィール

1944年岡山県玉野市生まれ。玉野市立宇野幼稚園、宇野小学校、宇野中学校と、とんとん拍子に宇野地区きっての名門校を進み、中学2年生のとき岡山市立丸の内中学校に転校。岡山操山高校を経て、官僚を目指して東京大学文科一類に入学。2年後、方針転換して文学部哲学科に進学して大学院博士課程中退。東大助手を務めた後、お茶の水女子大学に着任。35年にわたって哲学を教え、現在、お茶の水女子大学名誉教授。 哲学のかたわら、五十歳のときユーモアエッセイ集『われ笑う、ゆえにわれあり』(文春文庫)を出版したのを皮切りに、『妻と罰』『ツチヤの貧格』(文春文庫)、『ツチヤ学部長の弁明』(講談社文庫)など多数のユーモアエッセイ集と、『ツチヤ教授の哲学講義』『ツチヤ教授の哲学入門――なぜ人間は八本足か』(文春文庫)など少数の哲学書を発表、いずれも好評のうちに絶賛在庫中。他に『幸・不幸の分かれ道――考え違いとユーモア』(東京書籍)、『われ悩む、ゆえにわれあり―― ツチヤ教授の人生相談』(PHP)などを矢継ぎ早に発表し、在庫に花を添えている。週刊文春とPHPに連載中。

「2013年 『哲学者にならない方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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