- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167646028
感想・レビュー・書評
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吉村貫一郎の物語。
最初は守銭奴侍のイメージだったけど、色んな人の回顧録を聞いてどんどん印象が変わってきた!
その中でも斎藤一が登場したのが印象的。私の中の斎藤一とイメージがピッタリだった!
稗田利八、知らなかったけど実在の人物なのね。
写真見たけど綺麗なお顔だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
毛嫌いしていた新撰組。なんのなんの、これには引き込まれました。
南部藩を脱藩して新撰組に加わった吉村貫一郎の人生を、吉村の息子、新撰組の隊士などが語っていく・・・そこには、ただひたすらに義を通した侍の様々な顔が。
初めはそれぞれのパーツがバラバラな感じがしてすんなり入ってこなかったけれど、それが一本の線につながってくる頃には、うなってました(笑)
本筋の感想は下巻を読んでから・・ということで、まず、この時代の背景。
江戸城大奥では篤姫が徳川のお家を守ろうとしているその頃、こんな時代だったんだ・・というのが大きな驚きでした。
飢饉が続き、このままでは冬を越せないという現実を前に、身重の妻は口減らしのために自ら命を絶とうとします。助けられてもなお「この体をば、食ろうてくらんせ」。
それを見ていた数えで九つの息子は「わしは兄者ゆえ、腹などへりはせん。飯なぞ食わねでも良がんす」と・・・・。
もちろん小説です。ですが、こんなドラマとともに日本の歴史を学べたら
もっともっと、社会の授業は面白く、濃いものになるのにな~と。
出自で人生が決められていた時代。それでも、その定めをただ真っ直ぐに歩いていく、その生き様が素敵・・なんて思っていたけれど、それはそれは凄まじいことなのだ・・と、これまでの軽い考えを打ち消しました。
これからどんな展開になるのか・・下巻、期待大です。 -
新選組隊士、吉村貫一郎の話なのだがそこに描かれる思いに、それに関わる色々な思いが凄いです。
生きることこそが武士、生きて忠孝の限りを尽くし、畳の上に死するが武士の誉…義を通すため生きなければならない為に切る貫一郎、それができるのは強いからなのではあるが。
そして強さと優しさがあるからこその「おもさげなござんす、お許しえって下んせ。」
義を通して守ろうとした息子嘉一郎は自らも父と同じく義を通して…、何ともせつない。
義とは何だろうか、不変のものではあるはずだが時が違えばもう少し…と。
上巻だけで入りこみクタクタになる。
下巻へ続くであんす。 -
歴史小説なのに語り手が変わりながら話が展開していくのが斬新。
初めの語りが1番グッときた。下にも期待。
牙突! -
優しすぎる侍、吉村貫一郎。妻子を養う為、落藩して人を斬る道を選んだ男である。ゆかりのある人々が彼の事を語っていく展開が面白い。様々な角度から見る人物像とは?本当の優しさとは?先が必ず読みたくなるストーリー。
総合感想は下巻へ
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日本の魂を描いた傑作
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貫一郎に関わった周囲の人から本人の人物像がだんだんと浮き彫りになっていく様子にわくわくした。
ぼやけていたピントが段々合っていく感じで面白かった -
友人から薦められて読み始めた1冊。
約1000ページ×上下巻の大作!
そして、電子書籍の偉大さを再認識(笑)
色々な人の語りによって、
幕末に、時代に翻弄されながらも、
精一杯生き抜いた人たちの姿が生き生きと描かれてる。
最初は断片的な話が
ポツポツと続く印象だけど、
一つ一つをじっと読んでいくと、
徐々に一つの話につながっていく。
この時代、新撰組とかあまり詳しくない私だけど、
上手い具合に時代背景も説明してくれているので、
無理なく話に入っていける。
じんわり、
のめりこんでいく、
上巻でしたっ!下巻も期待大!!ヽ(*^ω^*)ノ