実録・アメリカ超能力部隊 (文春文庫 ロ 7-1)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167651633

感想・レビュー・書評

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  • 時間があれば

  • 「ヤギと男と男と壁と」の原作ということで小馬鹿にして読み始めたが、以外に深かった!
    ニューエイジムーブメントに影響された陸軍中佐の“善意”と“平和への思い”で創設された「第1地球大隊」
    武器なしで敵陣に乗り込み「きらきらと光る瞳」であいさつをする兵士僧。
    戦いを防ぐための軍隊だったはずが、いつの間にやらとんでもない方向へ・・・

    超能力で「ヤギを睨み殺す術」にはじまり、ユリ・ゲラーなどの脇役達。
    前半は「そんなアホなっ!!」と笑いながら読み進めていくことが出来る。

    が、後半でイラクの捕虜収容所やヘヴンズ・ゲート事件、9.11に「第1地球大隊」の関係者がからんでいるとなると、もう笑えない。
    「第1地球大隊」創設を言いだした男だけが冷静で、まわりで聞いた人々が影響を真に受けすぎたのか?
    当初の思想はどこへやら、どんどん過激な手段が生み出され、実際に戦場やいろんなところで試されていく。

    どこまで本当のことなのか良くわからないが、スターウォーズ計画などを考えて実行してしまう国だから、なんだかあり得そうな気がした。
    最後は薄ら寒い感じを残したまま読了。

  • 超能力(透視とか遠隔操作とか)を軍事的に利用するという発想が、紆余曲折を経て、対象者を精神錯乱状態に落とし入れる手段へと変貌していった過程を、当事者への取材を通して解明していく。

    戦争は、しばしば普通考えもつかないような作戦を実行するが、今もおそらく国家レベルで秘密裏に行われている「直接手を下さずに敵を服従させる」手段は、表で優しく微笑んでみせて裏の顔はものすごく残酷。
    超能力部隊というとなんだかオカルト的だが、これはつまり、様々な心理作戦の実態と、その実行に関わった人々の実録といえる。

  •  米軍には超能力部隊があった? 敵を傷つけない愛と平和の部隊「第一地球大隊」構想が生んだものとは。。。
     映画「ヤギと男と男と壁と 」の原作ノンフィクション。

     ベトナム戦争で傷ついた米軍はニューエイジ的な愛と平和のヒッピー軍隊というありえない理想に飛びついた。しかしいつしかそれは拷問や洗脳へとすり替わってしまい、21世紀になってアブグレイブなどで白日の元に晒されされてしまう。超能力部隊を追っていたはずが、二転三転しいつのまにか米軍の暗部にたどり着いてしまう過程が楽しい。
     映画版は暗部はサラっとだけふれてニューエイジ賛歌っぽくなってるのだが、原作を読むとありえないだろうと思ってたことが実際に試行されていたことが分かり驚く。何よりニューエイジ部隊構想が実を結ばなかったながらも実際にあったということに衝撃を受ける。さらにそれがイラク戦争での拷問という現在に結びつくのが二重の衝撃だった。

  • この前見た映画の原作。映画はイマイチだったがアメリカ軍の超能力研究という事実のオモシロさにひかれ読んでみる。

    ベトナム戦争のトラウマと当時のラブ&ピースのヒッピームーブメントが合わさって研究が始まった事は興味深い。血を流さない戦いという理想の末に、羊を睨み殺し、壁をすり抜ける兵士を求めるアメリカ軍。

    このラブ&ピースの思想から、イラク戦争のアブグレイブ刑務所の虐待にまで繋がっていく事実?には驚かされる。

    ただ全体的には物凄く読みづらく、正直なんだかよくわからない文章が続くので読んでいてけっこうしんどい。そういう事実があったという事はオモシロイが、本としての面白さには欠ける。

    違う訳者が書けばより面白くなるんじゃないだろうか。この本はテーマがいいだけに勿体ないと思う。


    ただ、なんでもそうだが、なんかバカバカしいものに真剣に挑む姿に好感を持ってしまう事は自分の癖だなと思う。超能力に真剣に挑むアメリカ軍という絵だけに★を2つつけた本でした。

  • 映画よりも小説の方が面白い。
    ヒッピー文化と微妙にリンクしている超能力部隊。

  • タイトルからしてアホくさい(笑)。
    最初らへんは笑って読んでましたが、動物を念力で殺したとかいう話に入ってからは、読みにくくなって読了にすごく時間がかかりました。
    思わず疑ってしまうような内容。

  • 配置場所:摂枚文庫本
    請求記号:391.6||R
    資料ID:95070282

    ※映画「ヤギと男と男と壁と」原作。

  • 映画「ヤギと男と男と壁と」の原作を読んでみました
    映画は見ていないですが…
    イギリス人記者が追いかける
    アメリカ超能力部隊という対象は興味深いのですが
    なかなか核心に迫ることができないようです
    インタビューに応じる軍人の態度も煮え切らず
    ともすれば
    気狂いを演じているようでもありますが
    記者が相手に
    はぐらかされたりしても
    まじめ一徹な態度を決め込んでいるところがえらいなあと思います
    非殺生の部隊を中心に国際平和を!
    しかし
    相手の戦意を喪失させるだけでは
    真の平和にはほどと遠いですね
    エスパーを探し出して部隊に取り込むよりは
    おのおの心の操作を心得る方が懸命なのでしょうね
    ただひとりが集団の心の操作をしようとすると
    また変な空間と団体が生まれてしまうなと思うと
    その部隊は有効なのか?結論が堂々巡りです

  • やぎを見つめる男達元ネタ。

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