- Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167670160
作品紹介・あらすじ
大不況下でも図抜けた身代を誇る札差のドン・伊勢屋を陥れようと、悪い噂を江戸中に流しているのは果たして誰なのか。仕掛けられた罠、謎、そして伊勢屋の豪快な意趣返し。極上の茶の香りにのせ茶室で展開される商人たちのかけひきに喜八郎はどう動くのか。秀弥との恋の行方も気になる大人気シリーズ第三弾。
感想・レビュー・書評
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続け様に山本さんの損料屋喜八郎シリーズを読んでしまった。無論面白いからである。
山本さんの著作、しかも同じシリーズの三冊目ともなれば、気合を入れることもなく安心して読み進むことができる。無防備にストーリーの中に埋没できる。
シリーズ三冊目ともなるとそれぞれの登場人物たちの個性が際立ってくる。
ついつい読むスピードが上がってしまうのだが、寛政の改革時代の金の勘定が詳細に説明される部分が多々あり、同じスピードで読み進めてしまうと詳細な理解が追いつかなくなってしまう。どうしても良い加減な金額の高低で判断したままで先を急いでしまう。(私の読みの甘さなのだろう)
寛政の改革後の不景気の最中、でも人々の文化的な生活感が溢れる江戸の下町情緒の世界を存分に楽しむことができた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
再読。『損料屋喜八郎始末控え』シリーズ3作目。7編からなる連作。前半3編は、四郎左衛門の猫好きを逆手にとって大口屋が仕掛けた伊勢屋追い落とし作戦の顛末を描く。
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前作『赤絵の桜』で主人公・喜八郎の傑物ぶりは大きく印象づけられたからでしょう。本作で活躍するのはかつての敵役・伊勢屋四郎左衛門です。
前作から兆候はありましたが、本作で描かれる伊勢屋の器量は相当なものです。
揺るぎない経営哲学と人使いの上手さに加えて、先を見通す目と的確に対応する柔軟性、人情の機微ばかりか芸術から食まで万事に通ずる感性を備え、果ては裏社会にまで及ぶ影響力を持つ伊勢屋。喜八郎に匹敵する存在感は第2の主人公と言っても過言ではありません。
伊勢屋四郎左衛門という登場人物に対する作者の思い入れの深さが窺えます。
面白い小説は登場人物が脇役に至るまで魅力的なものです。シリーズ執筆の筆がますます乗ることを期待してしまいます。 -
シリーズ3作目
前作では主人公と相思相愛の料亭の女将と一緒になることを皆が祝福していたのに、今作では最後に話しが出て来るくらい。因縁の伊勢屋とどんどん親しくなって行く。ライバルから親友? -
あいかわらず面白い。秀弥との仲もじれったいくらいに進まないのが、またいいのかもしれない。ただ起きる事件がちょっと血なまぐさくなっている感じがするのは私だけなのだろうか?
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(古本を購入)
読み始めた(2月4日)〜読み終わった(2月9日)
『損料屋』のシリーズは3作品目。
この本には大きな話が2つ?と思った。
最後の『にゅうめん』はおまけか?
と思ったら、末尾の『解説』に答えがあった。 -
2018.9.2(日)¥200(-2割引き)+税。
2018.9.7(金)。 -
損料屋喜八郎始末控え・3
喜八郎と伊勢屋は、すっかりお互いを認め合っている感じが・・?(まぁ、そう簡単に“仲良し”にはなれない間柄ですが)
で、「喜八郎、伊勢屋を温泉に誘ったノリで、秀弥さんも誘っちゃいなよ!」と、思った次第です。 -
損料屋喜八郎シリーズ3作目の本作は短編7編の構成でしたが、さすがの面白さでしたね!
今回は喜八郎と伊勢屋の距離が縮まり、喜八郎が伊勢屋を助けるという話が多く、これまでのいきさつを超え助け合う仲という、下町の粋な人づきあいが良かったです!
喜八郎と秀弥の仲は、あまり進展はなかったのですが、続編を是非とも作って欲しいと思いますし、期待してます! -
第3段。
巻を重ねるごとに、登場人物たちのキャラクターが練れてきて、読むのが心地よくなってきました。
周辺人物たちが生き生きと活躍を見せるにしたがい、主人公喜八郎の登場場面が減って存在感がやや薄くなっている気がするものの、それもまた良し。
続編あるのでしょうか?
けっこう楽しみかも。 -
第三弾
前巻をいつ読んだか忘れたが、内容をほとんど憶えていない
札差に関する話の展開
寛政の改革次の話であまり話に進展はないのでは