- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167671037
感想・レビュー・書評
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愛犬猫記。鬼の目にも涙というか、米原万里の手にも犬猫というか、犬猫を愛するようになると、人間奴隷化するというか全ての中心が犬猫、それも猫中心になるのだなと感心。
福島で犬猫シェルターの募金集めしている人達の心理状態がなんとなくというか強烈に分かったは。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
わが交友範囲を見渡す限り、彼女は最高の犬好きなのである。同居する六匹の犬に対する細やかな愛情もさることながら、世の中のあらゆる犬を、飼い犬、野良犬、書物の犬、映画の犬、犬のブローチ、とにかく犬にまつわる全てをこよなく愛していた。
I agree
家ネコ、野良ネコ、ネコ模様の傘、ネコ柄のバッグ、ネコのピアス、書物のネコ、映画のネコ、ネコ車も、ネコ背も猫又も好きなのである。 -
米原万里さんが動物との暮らしを綴ったエッセイ。
動物を飼いたいけど飼えない(アレルギー持ちのヒトのオスと同居)ストレスから、図書館の動物コーナーを眺めていたところ本書を発見。動物の飼い方の本が並んでる中に「ヒトのオスは飼わないの?」とあって1人でクスリと笑ってしまった。
他著書から米原さんは通訳者、物書きとして優秀だということはわかっていたけど、本書において、動物との接し方や親戚/近所の方との関わり合いがうかがい知れて、人間的にもすごく魅力的な人と知ることができた。
捨て猫を拾ったり、通訳先で見かけた犬を引き取ったり、ロシアから猫を2匹連れて来たり、動物との出会いにおける米原さんの決断力にもっとも感心した。 -
動物好きにはたまらない。
共感できる点がもうたくさんあって、さらに米原さんの達者な文章力で表現された米原さんの日常はとても魅力的で、やっぱり人は動物と一緒に暮らした方が生活が複雑だけど豊かなのでは、と改めて思いました。 -
ただのペットエッセイでは終わらない。最後のあとがきや解説にも涙してしまった。
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いや~おもしろかった!
日常を描いたこの種のエッセイって、一般的には読みやすいのはいいけど密度が低くて麩菓子みたいなのが多いけど、この本は濃い濃い。濃厚なティラミスですな。かといって重いわけではなくて、スイスイいけちゃう。
なんでだろ。どこがちがうんだろ。
たぶん、軽妙ながら正確な日本語によって精緻に状況描写が行われているからだと思う。無駄な言葉がないから、文章がみっちり濃度が高いのね。
登場人犬猫物のキャラクターもストーリーも最上級。万里さん、ある意味ハチャメチャで最高! -
ロシア語通訳者でありエッセイストの筆者が綴る犬や猫との「いとおしき日々」についてのエッセイ集です。ヒトのオスには歯に衣着せぬ物言いをする筆者が彼ら彼女らに惜しみなき愛情を注ぐ姿がたまりません。
最近のマイブームが米原万里さんのエッセイで、その歯に衣着せぬ物言いがなんとも心地よいです。この本は通訳として第一線の舞台に立ちながら猫の無理と道理。ターニャとソーニャ。犬のゲンとノラ。そして美智子さんと筆者の日常を描いたエッセイです。
国際的な会議の席で拾った無理と道理。ロシア人から譲られたターニャとソーニャ。途中でいなくなってしまう犬のゲンと入れ替わりに筆者の家族になるノラ。彼らと筆者の交流がいとおしく、僕も将来的には犬か猫が欲しいなと思いました。
ヒトのオスには終生、厳しかったといわれる彼女ですが、エッセイの中ではその惜しみのない愛情を注ぎ続けます。よく、作家にはいぬか猫のペットがつき物だという話を聞きますが、その一端がうかがえたような気がします。
個人的なハイライトは去勢されたオス猫の無理がターニャとソーニャが新しく家族に迎えられることになって、オスとしての自分を再認識して、彼らを守るしぐさをしたり、スプレー行為で家中に尿をするところでしょうか?なぜか自分でもわかりませんが、あそこが僕の中ですごく印象に残っています。
猫も犬もいる生活は日常に潤いを与えてくれますが、あくまで、彼ら彼女らと最期まで寄り添っていける方がペットを飼うべきで、途中で飼育を放棄したり、もっとひどいのは飽きたからという理由で保健所に連れていって処分して欲しいなんていうのは言語道断で、ここにも保健所に筆者は行く場面が描かれていますけれども、彼女の言葉をよく聴いて、決して、安易な気持ちで生き物を飼うべきではないということと、作中にえがかれている彼ら彼女らとの「いとおしき日々」を楽しんでいただけると幸いです。 -
犬猫好きなロシア語通訳者によるペットとの出会い等のエピソードを纏めた本。
すごいパワーのある人だっつうことが、良くわかる。
2年前に亡くなった友人が猫と一緒に来訪するというちょっとオカルトちっくな話が面白かった。 -
こんなヒトになりたい