ミカ! (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 787
感想 : 136
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167679026

感想・レビュー・書評

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  • 小学生の時にいちばん好きだった本

  • 前に読んだ時はもっとワクワク感があったような気がするが今回はなんとなく冷静。ア行から読み直そうなどという魂胆がよろしくないのか?ユウスケの語りで話は進むが、ミカの気持ちがよくわかる。ユウスケが文句を言いつつもミカを大事にしているところも。

  • 男女の双子の話。

    かなり前に読んだ作品ですが、大好きでした。

    子供って、舐めちゃいけないですよね。
    小さい体で大人でも考えない様なことを考えつくから。

    引っ張り出して久々に読みたくなりました。

  •  自分が女だということが嫌で、何かと事件を起こすミカ。ちょっと大人びたユウスケの視点から語られる二人の成長の物語。

     特徴的なのは、謎の生物「オトトイ」。だんだん大きくなるオトトイと、家族やクラスメートとの関係の変化がシンクロして、クライマックスが近づいてくることを予感させます。
     
     最後までオトトイの正体は分からないままで、私は少し不気味さも感じました。だって毛むくじゃらでキウイしか食べなくて、動いてないのにいつの間にか大きくなるんですよ!なにそれ怖い。・・・でもその謎があるから、物語に深みが出ているんだと思います。

     大人になった今では、描かれる小学生の生活が逆に新鮮でした。

  • 20150911
    中1の時に友達のオススメで読んだ本です。学校の図書館で借りたのを覚えています。あの頃は文庫にはなってなかったのかな。当時は文芸書サイズでした。
    懐かしい懐かしい!オトトイとか!いた!とニヤニヤしながら読んでいました。オトトイって結局なんだったんだろう。当時の私はなんだと思ってたんだろう。
    ミカがオトコオンナと呼ばれていて、オンナになることを嫌がる気持ちに当時も共感していたことを思い出しながら読んでいました。すっごくわかる。その境目が一番苦しいよね、きっと。
    中学編も過去に読んでいるので、こちらも文庫で読むぞー!小学生編の方がおもしろかった記憶があるけど、今読むとまた違うんだろうな。楽しみです。

  • 双子の小学生のミカとユウスケの話。
    家族、友達、学校。日常生活とナゾのイキモノ「オトトイ」。
    毎日、新しいこと、いろんなことが起きていたなあ。
    いろんなことを感じて考えて悩んで成長する、そんな時間がとっても懐かしく宝物のように思えた本。
    読後、前向きな幸せな気持ちになれる。
    オトトイのくだりは、インサイドヘッドのカナシミににている。

    うちの姫たちにも読んで欲しい本。

  • 【本の内容】
    活発で男まさりのミカ。

    スカートなんてイヤ!

    おっぱいなんていらない!

    思春期の入口にたつ不安定なミカを、双子のユウスケがそばで見まもる。

    両親の別居、姉の家出、こっそり飼っていた「オトトイ」の死…。

    流した涙の数だけ幸せな未来が待っている。

    第49回小学館児童出版文化賞受賞作。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    まばゆいばかりの瞬間瞬間をぎゅっと閉じ込めた、本当に宝物のような一冊だ。

    子供の頃のことを思い出すとき、人は少なからず甘酸っぱさを混ぜ込んでしまうもの。

    嫌なことや辛いこともあったはずだけど、不思議にいい思い出があふれてくる。

    本書は、輝いていた「あの頃」を思い出すときの、甘酸っぱさと切なさをたっぷりと疑似体験できる傑作である。

    一応、児童小説という形を取っている(単行本は理論社から発売)が、大人が読んでこそのお楽しみがたっぷり詰め込まれているからご安心を。

    というより、優れた児童文学は、すべからく万人をとりこにする力を持っている。

    ミカもユウスケもコウジも生活委員の安藤も、そして謎の生物体(?)オトトイも、登場するすべてのキャラクターがいとおしい。

    今はやりの「純愛」には斜に構えてしまう僕も、子供たちの「小さな恋」にはものすごく弱いのだった。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 【うーん】

    ちょっと残念なところをあげれば、少し表現が押し付けがましい点。それと関西弁。これはどうしてこんなに苦手なんだろうか。克服したい。だけど、あの人懐っこい感じとか、距離感ゼロ(実際はそうでないのは理解してるけど)なイメージが物語を理解するのを邪魔してる気がしてしまう。ただ馴染みが無いだけだと思うが。

  • 小学6年生のユウスケとミカ。おとなしいユウスケとおてんばミカ。双子なのに正反対な2人。謎の生き物オトトイと変わっていく日常・・・。大好きな本の一つです。

  • 小学生高学年でオトコオンナのミカと
    双子の兄ユウスケ。

    男の事して生まれたかったミカは暴れん坊で
    すぐ男の事ケンカしちゃいます。 
    んで、胸が膨らんでくるとか、
    男の子がそれで手加減し始めるとかが余計嫌で、
    密かに泣いてます。 
    オトトイの側で。

    ユウスケは頭がすこぶる良いわけでも、
    運動能力に秀でてるわけでもないけど、
    妹の心配もしつつ、
    いろいろ悩みがあり子供心を痛めたりしてます。  

    心の優しい子だよね。 
    こいつ。
    で、ミカにオトトイを紹介されます・・・

    ん、悲壮感は少ないけど
    ちょっとだけ複雑な家庭事情もありところどころ
    うるっときますね 。

    オトトイって結局なんだったんだ?
    気になって仕方ないぞ。
    続編で出てくるの??

    植え込みの裏に隠れて通りを覗いてる感じとかは
    よくわかる。
    ガキの頃同じようなことよくしてたし。

    なんで、どことなく共感を覚えるよこの子たちには。

    「火をきれいだって思った猿が
    人間になったんじゃないかって僕は思ってる――」
    こんな考えができるユウスケと友達になりたいw

    ミカ×ミカって続編があるので今度借ります。

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著者プロフィール

いとう・たかみ
1971年兵庫県生まれ。1995年、早稲田大学在学中に「助手席にて、グルグル・ダンスを踊って」で第32回文藝賞を受賞し作家デビュー。2000年『ミカ!』で、小学館児童出版文化賞、’06年『ぎぶそん』で坪田譲治文学賞受賞、「八月の路上に捨てる」で芥川賞受賞。主な作品に『ドライブイン蒲生』『誰かと暮らすということ』『 そのころ、白旗アパートでは』『秋田さんの卵』『ゆずこの形見』『あなたの空洞』など。

「2016年 『歌姫メイの秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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