新装版 波の塔 (下) (文春文庫) (文春文庫 ま 1-122 長篇ミステリー傑作選)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167697235

作品紹介・あらすじ

結城頼子の夫は政治家がらみの情報ブローカーで、R省を舞台にした汚職事件に深く関わっていた。特捜部の担当検事として捜査をし、喬夫は初めて頼子の真の姿を知る。悩んだ末に新たな道に踏み出そうとする喬夫だが…。新任検事と被疑者の妻の悲恋を、彼に憧れる若い女性の思慕と対比して描いた異色の恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 登場人物が、すべて収賄事件に巻き込まれていく。富士山麓に果てしなく広がる樹海。当時のケジメの付け方としては、読者にこういう結末が支持されたようだが、現代では、果たしてどうか?

  • 複数巻の長編を平行に読破しよう月間。ちょっと飽きてきた。

    上巻の印象の悪かった、松本清張の作。上巻でお膳が建てられた、汚職関係の話が露出し始める。それに伴い陥れられていく小野田。

    半分は自分の問題とはいえ、周りが悪い方に悪い方に進んでいくジレンマというのを描くと、やっぱり巨匠と思わせるものは有る。そのへんで、上巻の印象の悪さのかなりをリカバーしている。

    …のだが、状況を知ってからもグダグダと関係を続けようとしたり、そもそも汚職周りが背景としてしか描かれなかったりと、どう読んでも不満が残る作品でも有る。逮捕される側ももうちょっと工作しようよ。失楽園、ねえ…。

    上巻に引き続き、内容の割にスカスカの会話で埋めるスタイルは健在で、あっという間に半分くらいまで読めてしまうのもなんだかなあ。

    わざわざ上下巻2冊の成長を読むのなら、もっといい作品があります。

  • 何の予備知識も無く、久々に大御所の作品を読んだのだが、ミステリーでは無く、単なる不倫恋愛小説であった。『長編ミステリー傑作選』とサブタイトルが付いているのにミステリーの要素は無い。昔で言うところのよろめき小説。なんだかなぁ。

    • hs19501112さん
      不倫ものは、好かない・・・。

      義父曰く、“この作品のヒロインが、俺の理想の女性。だから娘(ぼくの妻)にその名前をつけた”と・・・・・。...
      不倫ものは、好かない・・・。

      義父曰く、“この作品のヒロインが、俺の理想の女性。だから娘(ぼくの妻)にその名前をつけた”と・・・・・。

      どんな素敵な女性が活躍するのだろう?と、やはり予備知識なしに読んでみて・・・・がっかり。

      娘に、不倫妻キャラの名をつけるだなんて・・・・・・(哀)。
      2013/06/17
  • この時代の奥ゆかしい感じの恋愛にドキドキしながらページをめくる手が止まらなかった。

    なぜ死を選んだのか。あんな亭主なら不倫も仕方ないとも思うし、、、、
    駅に行き、青年と一緒に誰も知らないところへ行き、2人には幸せになってほしかった。

  • 期待してしまっていた
    読んでも読んでもなかなか死なな〜い!

    この時代に不倫の話
    さすがだなー

  • 一気に下巻まで読んでしまった。さすが清張。
    めまぐるしく物語が回転していくというわけではないんですが、ぐっと引き込まれました。

    しかし、移動でのタクシー使いが多すぎるような。。。

  • 松本清張にしては、少々通俗的だと感じた。

  • 恋愛小説。下巻からようやく話がうごきだしたが、いかんせんうごきが遅く、だるい感じ。夢中になって一気に読めてしまう、というたぐいの小説ではない。検事が主人公だが、駄目検事。

  • 不倫と汚職の話。松本清張っぽい題材。

    読みやすいけど、特別大きな波もなく、静かに読み終わってしまった。
    再読はないかも。

  • 清張のなかでもダントツで登場人物が良かった。最後……何故だ…。現代女子ならもっと現実感ある自分に有利な道を選ぶよ…というところで、現代には生まれえない物語。そこが切なく、その時代に思いを馳せる

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著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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