魔術師 上 (文春文庫 テ 11-13)

  • 文藝春秋
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感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167705688

感想・レビュー・書評

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  • 上下巻

  • 後半はネタばれ含む感想。
    ずっと「大事にとっておいて楽しみを溜めてる本」だったんだけれど、ついに飢えて着手。


    今までのリンカーン・ライムシリーズの中で、一番好き!
    ミステリーは、裏切られる快感を味わうために読むものと思っている。自分の身は安全に、裏切られる。
    もともとディーヴァーは読者を裏切るのが上手な作家だけれども、この本は、どんでん返し、どんでん返し、どんでん返し、さらにどんでん返し、で、え、まだどんでん返し!?
    何処まで裏切ってくれるのか、読んでいて楽しくって仕方なかった。
    ミステリー用語ならば、ミスリード。
    しかしこの本の中では、イリュージョニストが犯人なので「誤導」。
    その思惑には乗らないぞ、と思いつつ読んで、でも引っかけられていたことを知って悔しく楽しい。



    マレリックの名前にもやられたなあ。これは下巻読んで、上巻読まねば、と思った。私は基本的に再読をしないけれど、この本は再読して読むと、かなりおもしろそうだ。
    犯人が老若男女問わずに変装して警察の目を誤魔化せて、科学知識もあるから捜査の誤導が出来て、マジシャンなので当然、心理読解にも長けていて。
    これまでよりも、ライムたちの身に直接の危機が降りかかっている印象は薄かったけれども(実際には、そんなことはないのだけれど)、心理戦と、派手な演出で締め上げられていく緊迫感がたまらない。
    このシリーズ、登場人物がみんな魅力的なんだけれど、ベルが結構好き。しかし人物造形をあまり覚えていないので、最初黒人なんだと覚え違いして読んでいた……おおう……ベルが狙撃されそうな時点で、自分のミスに気づいたよ。

    アメリアとライムの関係は、毎回ちょっとずつ焦らすように変化があって、これもいい。
    『石の猿』での、不妊気味で医者にかかるアメリアは結構重かったけれども、今回の異動で、刑事になった変化はいい!
    この授与のときも、あああ絶対に助かる、助かる筈!『エンプティー・チェア』でもアメリアに殺人罪は適用されなかったんだから大丈夫、と思いつつ読んでいたけれども、なんと安心までの長いこと。

    ホームズをディーヴァーが新作で書くとかいう話だけれども、ライムシリーズを読みたいよ!
    もう、他の作品にも範囲広げて読むか。

  • 下巻に期待。

  • 今回はイリュージョンがテーマ。馴染みはないけど、そのテクニックと発想に引き込まれます。ライムもついに!?と思ったが‥

  • 自分にとってJ・ディーヴァーの2冊目。題名通り、リンカーン・ライムとアメリア・サックスの相手は魔術師。目の前までに犯人に迫っているのに取り逃がす。その意外性。先を読みたくなる仕掛け。
    一方の「主役」となる犯人(魔術師)が、他の犯罪を目論む集団と結び付いていることが、例えば「ウッォチメイカー」と同じ構造なのが少しがっかり。

  • 感想は下巻に。

  • ご存じリンカーン・ライム第5弾! イリュージョンなんていう見てこそ楽しいであろうものを 文章で読んでど〜なるのかしら?と思いましたが さすがはストーリーの魔術師ディーヴァー!上下巻2冊を飽きることなくハラハラドキドキ最後まで引っぱってくれます。 もう誰が味方なのかわからなくなってきて、まるで自分もライムのマンションの一室にチームメンバーとして参加している気分になりました。(笑) 娯楽読書派の私にとっては最適のシリーズですね♪「おぉぉ〜プリンセス・テンコーの名前が〜」と妙な所に興奮してしまった私でした(笑)

  •  J・ディーヴァーのリンカーン・ライムシリーズ。
     連続殺人事件がおこる。犯人は、封鎖された場所から煙のように消えてしまっていた。その手法が、イリュージョニスト(魔術師)のものであると気づいたライムは、イリュージョニストを目指す女性の協力のもと犯人を追い詰めていく。

     このシリーズの魅力は、どんでん返しなんだと思うけど、本当にこれはすごかった。
     え、え、え、と息をつかせぬというか、想像を超えた展開で、この作品そのものがイリュージョンのようだった。ま、たぶん、そこがディーヴァーの狙ったところなんだろう。

     ま、その分、ライムとサックスの関係があまり進んでないようで、そのへんは不服なんだが、あんまり欲張ってもいけないよね。

     にしても、アメリカ人にとってイリュージョンはなんか特別なものなんだなぁと、妙なところで国民性の違いみたいなのを感じたのであった。

  •  鉄板間違いなしのリンカーン・ライムシリーズの5作目。
     今回は、題名通り、本物の魔術師(イリュージョニスト)とライムが対決する。現代のニューヨークで、場違いな奇術や手品のトリックを駆使した異様な殺人が起こる。一見、荒唐無稽な設定なのに、すぐストーリーの虜になってしまうのはさすが。
     犯人象が見えてきたところで、上巻は終わり。図書館から、下巻を一緒に借りておいて良かった。

  • ライムとサックスコンビが様々なイリュージョンを使った犯罪者との駆け引きをスピーディに展開。今回はサックスとカーラの同志の様な関係が印象的です。

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著者プロフィール

1950年、シカゴ生まれ。ミズーリ大学でジャーナリズムを専攻。雑誌記者、弁護士を経て40歳でフルタイムの小説家となる。科学捜査の天才リンカーン・ライムのシリーズ(『ボーン・コレクター』他)や“人間嘘発見器”キャサリン・ダンスのシリーズ(『スリーピング・ドール』他)は全世界でベストセラーになっている。ノンシリーズ長編小説、短編小説など人気作品も多数刊行
『ブラック・スクリーム 下 文春文庫』より

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