毒蛇の園 (文春文庫 カ 10-3)

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  • Amazon.co.jp ・本 (473ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167705770

作品紹介・あらすじ

惨殺された女性記者。酒場で殺された医師。刑務所で毒殺された受刑者。刑事カーソンの前に積み重なる死-それらをつなぐ壮大・緻密な犯罪計画とは?緊迫のサイコ・サスペンスと精密な本格ミステリを融合させる現在もっとも注目すべきミステリ作家カーリイの最新傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 痩せっぽちの白人カーソンと太っちょ黒人ハリーのバディがお送りするカーソン・ライダーシリーズ第3弾です!うおりゃあ!(謎の気合)

    もうね俺ん中では完全にハリーが主役ですよ
    むしろハリー・ノーチラスシリーズですよ
    カーソンを暖かく見守る父であり、あれやこれやと口うるさい母であり、優しく導く兄でもある
    茶目っ気があってユーモラス、音楽をこよなく愛し、弱い者の味方で情が深いが人が良くて騙されやすい、悪には決然と対峙するものの大人な駆け引きもでき、時には頑固な思い込みで失敗もするが自分のいたらなさと向き合い改めることができる

    ハリーを好きにならない人が果たしてこの世界に存在するのでしょうか
    もし、そんなやつがいたらピーのピーのピーだ!(いろいろ自粛)

    もう毎回冒頭で必ず付き合ってる女性に捨てられ、最後に新しい恋人を見つけるカーソンなんか主人公の座を剥奪します!(でも多分そういうところが主人公)
    てかこのパターン今後も続くの?w

    そして物語は二人の軽妙なやり取りが続く中で(これが本シリーズ最大の魅力だと思ってます)解決にひた走ります
    どんでん返しの連続で魅せます!

    ところでカーソンの兄で収監中のシリアル・キラーとアレン・エスケンス『償いの雪が降る』の主人公ジョーの自閉症の弟の名前がどっちも「ジェレミー」なんですよね
    さほど珍しくもない名前なので全くの偶然でしょうがあまりにも対称的すぎてちょっと楽しくなっちゃいました
    読書にはこんな楽しみもある!(なぜか偉そう)

  • カーソン・ライダー3作目。残酷に女性が殺された事件を担当するカーソンとハリーの捜査と、ルーカスという謎の男の謎の行動が交互に出てくる。殺された女性はラジオ局の記者だが、彼女の関係者をあたっていくと富豪の一族につながっていく。そしてどうやらルーカスもその一族とつながりがあることが分かってくる。今回はカーソンの恋愛にも色々起きるし、ハリーや同僚の刑事たちも大活躍で楽しい。生き生きとした会話とかすごくリアルだ。事件にはたくさんの謎があってこんがらがるけど、地道な捜査とカーソンのひらめきで徐々に真相に近付いていくのが面白かった。

  • ライダー刑事シリーズ三作目。このシリーズは、一作目「百番目の男」二作目「デス・コレクターズ」ともにキワモノ的で、まあ、それ自体が嫌いなわけではないけれど、次作が楽しみとは思わなかったのだ。それが昨年、四作目の「ブラッドブラザー」の評判がいいようなので読んでみたら、ぐっと洗練された感じになっていて驚いたものだ。五作目が出たということなので、その前に未読の三作目を。

    やっぱり深みが出てきたのは「ブラッドブラザー」からではないかな。面白く読んだけれど、解説の法月倫太郎さんが言うように「コナリーとディーヴァーを激しく追い上げる」というほどには思わなかった。シリーズの核心人物である(と勝手に思っているのだが)ライダーの兄が出てこないというのも物足りなさの一因かも。

    新作「インザブラッド」は、さあどういう展開だろうか。ディーヴァーの新作も出てるし、毎年この時期はミステリが目白押し。苦し嬉しい。

  • ジャック・カーリィってこんな雰囲気だったっけ?
    『百番目の男』でもっと新しい感じの衝撃を受けた気がしていたのだが。
    カーソンとハリーの軽口ぶりは思っていたとおりだったけど、物語自体は追う側と追われる側の視点が行きつ戻りつする、ジェフリー・ディーヴァー的。
    ちょっとしためくらましを潜ませているとこなんかも。
    二番煎じな雰囲気だったり、少し飛び火的な事件が多すぎて筆が足らないところもあった気がしたけど、全体としては事件の背景や登場人物をうまくちりばめて収束させていった方だと思う。
    真相に含みがあるところも嫌いじゃない。

  • ライダー刑事第三弾。

    飛ばしてしまった三作目。
    四作目でいつの間にか恋人が変わった?と思っていた解がここにあった。

    自分たちの悪事を隠蔽するために、
    ちょっとしたわいろではなく
    奨学金を払って警官を抱き込むとはアメリカの金持ちは半端ない。

    定年間近の新しいものについていけない刑事がパソコンを駆使して、
    主人公の相棒ハリーのピンチを助けに来た場面は感動的だった。

    毒蛇の園、という題から、
    障害のある息子たちを閉じこめている以上の
    おどろおどろしいものを想像していたのは、内緒だ。

  • グロは今ひとつといいながら、カーソンのシリーズは案外好きだったりする。主人公と相棒のハリ―のキャラクターに親しみをもってるせいかも。
    ストーリーは意外な展開で、最後に行くほど面白く読めた。
    私だけかもしれないが。(笑)
    しかし、私が読むには登場人物の名前が多すぎるよう。
    ん?この人誰だっけということが多々あり、しかも登場人物一覧表にも載ってないので苦労した。
    これの前に「おばちゃまは飛び入りスパイ」を読んだせいか、アメリカのミステリーの新旧の時代の違いを強く感じた。TVドラマなんかでも感じるけど。
    私はどちらかというと、旧ミステリー向きなようで。
    (^^ゞ

  • 大好きジェレミーはちょっとお休み、ってのは残念だったけれど、
    それでもこの重厚なストーリーとぞっとする結末には、すっかりノックアウト。

    連続殺人の謎、見え隠れしては消える、ジェットコースターのようなシナリオ、
    誰も信じられない、いやでもさりげなく挟まれる、信じられるなにか。
    あいかわらず、ちょこちょこ挟まれるハーレクイン?ばりの
    カーソンの武勇伝は個人的には好きじゃないけど、
    これもアメリカ式と言われればハイ我慢しますとも。

    3作目にしてこの脂ののり方は、ありがとう以外のナニモノでもない。

    いや、この作家さんに巡り会えてよかった。
    できればもう少し、勤勉に書いていただけるとありがたい。

    期待してますよ、カーリー!

  • いざってときに単独行動?納得できん。

  • 刑事カーソン・ライダーシリーズ三作目
    この巻で既に入手困難な状態になるのがシリーズとして致命的
    (翻訳モノって、こういう新作はあるけどシリーズの最初が無いパターン多い…)
    被害者の指を折る連続殺人が起き、カーソンとハリーのコンビが捜査を進める。軽口を叩き合いつつも信頼しあってるのが伝わってくる。
    見え隠れする地元の権力者一家と掃除屋

    謎の人物ルーカスの視点が入るあたりがディーヴァーっぽい感じもあるけど、上下巻別れるアチラよりも手軽に楽しめる。

    地味ではあるけど、海外ドラマを読んでるようなクリフハンガー感が良い。
    ライムシリーズがCSIなら、こちらはクリミナルマインド?か?
    ただ、あの名物お兄ちゃん が出てこないのが残念
    出てきたらだいたいは解決してしまう力があるので、今回は封印かな。
    次作では逃亡する様なので楽しみ。

  • 4月7日読了。図書館。シリーズ3作目。

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