- Amazon.co.jp ・本 (521ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167705909
作品紹介・あらすじ
金の便器にまたがり宇宙遊覧を夢みる現代中国の大富豪・李光頭は、かつて公衆便所で覗いた美女の尻の話でタダ飯にありつく田舎町の「尻ガキ」だった。彼には血のつながらぬ偉丈夫な父と、宋鋼という兄がいたが、文化大革命の濁流はささやかな家族の幸せも押し流していく。中国で刊行されるや大ベストセラーとなった傑作長篇小説。
感想・レビュー・書評
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中国でベストセラーとなった小説なんだそうな。そして、賛否両論の本なんだそうな。
文化大革命や改革開放といった時代の荒波を、時には乗り越え、時には呑み込まれながら生き抜く兄弟の物語。
たしかにこれは、賛否両論。そして私は「賛」のほう。
下世話なシーンが多い。しかし、その下世話なシーンが「汚らしさ」よりも「逞しさ」に見える。
商い論、人生論の副読本として読んでも面白いのではないか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シモい!
文革怖!
さあ下巻だ。 -
ジャケが良い
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文学
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激動の中国の時代を生き抜いてく、美しい兄弟愛の物語。そんな当初の私の期待は、李光頭が便所で女の尻を覗く冒頭で早々に砕け散った。
物語についての感想は下巻の方でまとめてするとして、作品を通してより生き生きと中国の歴史を捉えることができた。
人々が赤色に燃え、労働者階級による理想社会の実現を謳い、狂気と恐怖が社会を覆った文化大革命。少しでも出た杭を探し出しては、それを資本家や地主としてつるし上げ、平等の名の下に袋叩きにする光景は、社会主義の本質を改めて再認識するだけでなく、集団となったときの恐ろしさや、妬み嫉みから生まれる足の引っ張り合いという同調圧力など、奥深く潜む人間の闇についても考えさせられた。 -
文革後
2016.10.3 日経新聞 -
読み終わったけど、ぐろい。あまり楽しめなかった。下巻は読まないこと決定。売却!
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民度の低さに驚く。ここまで主人公に好感が持てない(どころか不愉快になる)小説も珍しい。たいていは、嫌な奴が主人公でもどこか救いがあるものだ。ストーリーはおもしろい。文革を扱っているが、政治的、歴史的に難しく書かれているわけでもない。おもしろい。確かにおもしろいが、不愉快だ。いい作品だけれど、嫌いだ。
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一気に読めた。はじめての中国人作家