- Amazon.co.jp ・本 (515ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167717599
感想・レビュー・書評
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人が死ぬときの、間際の感情が月標として出現し、それを読む月読がいる、パラレルワールドのお話。
とある街の大地主の養女と、その同級生のあわい恋と出生の秘密。
姪っ子を殺害された一匹狼タイプの刑事。
ふたつが交わっていく…。
ファンタジーな世界とミステリーが絡まって面白かったですが、
最後はちょっと、えっってなりました。ちょっと腑に落ちない・・・
あと、あえてファンタジー感なのか、固有名詞が読みにくくてね・・・
続刊もまとめて購入しているので、そちらを楽しみにします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
せっかくファンタジー性に優れた舞台なのに、ストーリーに活かしきれていないのが惜しい。
特に後半は登場人物の神秘性がどんどん薄れて、普通のメロドラマみたいになってしまった印象。期待が大き過ぎたかな? -
ヒロインがめんどくさい。まあ、めんどうな美少女にウザ絡みされるのが、男子一生の夢みたいのが、健全な青少年なのかも知れないが。で、そちらの方に目を奪われがちだが、特殊設定ミステリとして完成度が高い。ある犯罪の動機が実にとんでもないのだな。
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ハードボイルドではないハードボイルド感にグッと来ました。月導、ほんとうにあったらとても素敵です。
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死者の心を読解く「月読」が、殺人事件を解決に導くミステリー。
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ちょっと想像していたのとは違いましたが、この世界観は好きかな…
ただ、最後に探偵役が二人になったことは、余計だったのではないでしょうか
それなりに伏線を施しているようですが、逆に作品の質を落とすことになったように感じました
私だけかも知れませんが…
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月読、月導初めて聞いた言葉たちでしたが、とても素敵な響きでした。もっともっと知りたいな・・・
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私にとってはハズレなしの酒飲み書店員大賞受賞作。個人的には「このミス」より好みの作品が多い。これは2010年度に大賞受賞。
人が死ぬとその近辺に現れる月導(つきしるべ)。それは死者の思いや記憶が形となったもの。月導を読み取る力を生まれながらに持っているのが月読(つくよみ)と呼ばれる者。とある町で起きた殺人事件を捜査する刑事、力を貸す月読、巻き込まれる男子高校生を巡る物語。
多少苦しいオチだけど、幻想的な美しさも。もしも自分が死んだら、どんな月導が現れるのか。人間なんて最期に思うのは意外に単純なことなのかも。