サバイバー・ミッション (文春文庫 お 43-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (401ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167734015

感想・レビュー・書評

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  • 20xx年、震災後の荒廃した東京の町。
    警視庁犯罪捜査支援室の女性捜査官・麻生 利津は、猟奇的な連続首狩り殺人の捜査を命じられる。
    犯人は、現場に心理テストで使うカードを残していた。
    そして、彼女の相棒は、なんと史上最強の人工知能AI・ドクター・キシモト。
    奇妙なバディは、連続殺人事件の真犯人を明らかにすることが出来るのか?
    ハラハラドキドキの連続ですね。
    なぜ、犯人は女性の首を狙うのか?
    なるほど、そう来たか!
    二転三転するストーリー展開に、あたふたするばかりです。

  • 大震災を経てスラム化が進む二〇XX年の東京で、新米女性捜査官の利津が、連続首狩り殺人事件の捜査を進めていく。相棒の対話型人工知能であるドクター・キシモトとのコンビが良い。少しだけ近未来の舞台も興味深かった。情報量が膨大で、若干表層を流れるような読み方になってしまったものの、飲み込まれるようだった。

  • ホントのところ、あたしは、ミステリ好きではあるのですが、警察ものやSFものはあまり好きではありません。

    が、これは文句なしにおもしろかった!
    展開が速い上に、予測がつかないから、どんどん引きつけられるし、SFちっくなわりに、描写が精密で、リアル。

    推理ものとしては…微妙だけれど、でも、犯人を突き止めるまでの過程を、主人公といっしょに追う楽しさは抜群です。

    にしても、ドクター・キシモトのような、人工知能。AI。
    もうだいぶ昔から登場しているけれど、実際のところ、現段階ではどれだけのことまでできるんだろ?

    てか、あたしは基本的には「心をもった」AIやロボットには反対だし、『サバイバー・ミッション』に出てきたような記憶トレーシングや、脳内ネットワークのデジタル保存なんかも、「そんなの冗談じゃない!」と思うのですが、これだけいろんな人が、いろんなところでネタにして、それが売れてるのを見ると、世間的にはけっこう、それらを実現することが期待されてるのかなぁ…と思ったり。

    個人的には、そういうのはあくまでフィクションの中でだけのことであってほしいなぁと。

    てか、現実化にさいした倫理や道徳の問題も大事だけど、それより何より、あたしとしては、ホントにそういう技術がすべて可能になってしまったら、人は、次に、いったい何を望むのか、どこまで人の好奇心や欲望が拡大していくのか、ちょっと怖いなぁと思ったり。。。

  • さすが精神科医という感じの内容でした~。
    映画『i、Robot』と『羊たちの沈黙』を合わせた感じのお話。
    『i, Robot』はロボットとの交流だったけど、
    これはPCから現れる3Dの物体。
    それ以外にも、未来を想像させるいつくかの場面もあったりして
    なかなか凝ったストーリーでした~。
    ただね、ちょっと精神科用語っていうの?が多すぎて、おバカな私はそこでちょっとつまづいちゃう。。。

    もうちょっとドロドロなサイコスリラーでもよかった気がするけど。。。

    しかし、あのエンディングはなんなんだ~!!!
    利津は何を持ち出したんだ~!!
    すっごい気になる~。

  • 近未来SFサイコ・ミステリーといったところか。ヘッド・ハンターを追う女性刑事と人口知能のドクター・キシモト。舞台を近未来にしてしまうと、何でもありになり、ミステリーの面白さが消えてしまう。

  •  女性捜査官として目標にしていた荻野先輩が、現在捜査中である首狩り殺人鬼の餌食となり殺されてしまった。憤る麻生利津に、上司から特別指令が。対話型の知的エージェントであるドクター・キシモトと一緒に秘密裡に捜査をしろというのだ。

     設定はとてもおもしろいと思う。コンビで捜査するのが当たり前な警察モノとは一味違い、相棒はAI。感情や記憶をもたないはずの相手とのやりとりが、時におもしろかったり妙にせつなかったり。しかしながら、ソンディ・テストなるもので使われるカードが事件現場に残されているという興味深い案件にも関わらず、捜査がかなりまわりくどくて登場人物が多すぎるのと、そのうちキシモトの過去を探るのがメインのようになってしまったのがどうもダメだったらしく、途中で飽きてしまった。最後、利津はキシモトに自壊の言葉を使わなかったようで、このコンビのシリーズは次に続くよう。次はあまりキシモトの過去が関係なく、話が進んだらいいなぁ。

  • 新米女捜査官とオッサン人工知能のコンビでサイコ犯罪者を追いかけるっていう設定はツボに入る。
    前半は単調だけど,終盤にかけて一気に面白くなる。

  • うーん…??
    ちょっと登場人物が多くて何が「つながった」のか、誰が誰だかわからなくなってしまった

    読後ソンディ・テストのサイトを見つけてやってみた、が…
    えらく当たってる気がして怖くなった…

  • 続編を読んでみたい。舞台設定があまりよく分からなかったので、そのへんのところも明らかになると面白そう。

  • /?day=20080303

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著者プロフィール

1960年。現在、執筆の傍ら精神科医としても勤務を続ける。2000年、『D’Z』で横溝正史賞を授賞。2002年10月、最新刊『手のひらの蝶』も刊行。

「2003年 『DZ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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