- Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167753054
感想・レビュー・書評
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ヨーロッパ、アメリカ社会が契約、条約、マネーで世界を掌握していったのか。
それに立ち向かうには日本の縦と横の糸を知る必要がある
縦=鎖国時代の基調な経験
横糸=西洋化
物事を決めるのに時間がかかる。コンセンサスが基本。個人が職業を選ぶときも、一生を託す仕事と自覚して時間をかけて決める。なので、会社や組合単位でなかなか合理性を見出すことができない
日本人は言葉で明確かつ簡潔に表現することが苦手。異なる意見を持っている者に対して、冷静に言葉で防衛するという能力を培っていない。
日本人は「大勢追従主義」を手放し、日本人の均質的な行動を手放し、自我をもつこと。
そのために今一度縦糸を見なす必要がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんとなく欧米は進んでいて良いものだというイメージで語られがちであるが,まぁなんと残酷な歴史を持っているのだろう。弱肉強食,目的のためには手段を選ばず,生き残りと繁栄をかけてきた民族の子孫だ。繁栄するためには搾取する側に回り,搾取する対象を作る。こんな民族にヘラヘラ追従しているようなら力で屈服させられる。過去に日本は,力の圧倒的な差によって危険にさらされ,彼らの価値観(黄色人種の未開人の異教徒)ややり方(力にものを言わせて屈服させる,動物以下)を学び,戦争を経て,今のフワフワした,彼らの価値観に染まって自国の歴史に根付かない(根付けない)民になっている。もしかしたら,これは彼らの長期的な戦略なのかもしれないと思うと恐ろしい。
読み進めていくうちに「がんばれ日本!」となってくる。欧米列強が平和に過ごしている日本に迫り,いいようにやられ,その後50年かけて状況を改善しようと欧米列強に追いつく。その先は帝国主義に陥り,戦争に負け,美辞麗句の下に拠って立つ歴史や文化の価値を自発的に失うよういいようにやられてしまう。歴史という縦糸が切れてしまえば,時代という横糸で模様は作れない。平和な時代だからこそ,歴史を謙虚に見つめ,次に伝えていく必要があるのだろう。 -
暗澹たる気分 不平等条約の実態。
正論だけに読むのが辛い。自分の無知、
自国への輸入には高い関税で保護
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●「欧米人の『優越意識』に決然と闘いを挑んだ書」とのこと。開国以前の遅れた日本が一足飛びに近代化を成し遂げたのは、江戸時代にはそのための下地がすでにできていた。
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如何に学校で教えられる歴史が事実に基づかないものかという事を嫌と言うほど知らされる本。事実は恐ろしい。
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この著書が凄いのは、ドイツ語で出版されたのが日本での出版より、先だという事だ。日本の事を日本人向けに、いかに我々は優秀な民族か主張する書物は多い。しかし、身内で褒め合って、それが何だと言うのだ。確かに、自虐史観から頭を切り替えるのに、必要な事かも知れない。しかし、一方的な弁論に、偏った頭を真逆に偏らせるだけの結果になりはしないか。
外国人と比べれば、日本人には明らかに特徴がある。良い所も、悪い所も。また、現代の普遍的価値感が確立する以前、人間はかなりの過ちを犯している。過ちの歴史において、日本人の特徴。なるべくして、紡がれた過去がある事を、自嘲せす、誇張せず、我々は認識すべきなのである。