太陽の坐る場所 (文春文庫)

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著者 : 辻村深月
  • 文藝春秋 (2011年6月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167817015

太陽の坐る場所 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 高校卒業後、毎年、クラス会を開く彼ら。
    クラスメイトの一人である「キョウコ」は人気女優に。
    クラス会に欠席し続けている「キョウコ」をクラス会に呼ぼうと画策するところから10年後のクラス会は彼らにとって特別なものとなっていく。
    出席番号22番、1番、27番、2番、7番の5人が当時、現在、そして「キョウコ」とのつながりを語っていく。
    読み進めていくと、「キョウコ」っていったい誰?と思わせる不思議な展開もありつつ、あぁ、そうだったのか・・・、と最後には納得。
    自分自身の高校時代のことを思い起こしつつ、ちょっと切なくなったり、辛くなったり、感動したり。
    中でも出席番号1番の紗江子の話は好きだなぁ・・・。

    http://azumystyle.exblog.jp/18854169/

  • 先日「ハケンアニメ!」を面白く読んだところだったので、映画化されるということもあって読んでみた。
    ミスリードさせるためなのだろうが、ところどころ視点が混乱するというか、発言者や代名詞(彼女)が誰のことを表しているのかがわかりづらかったなあ。
    私も高校のクラス会にはずっと出席している。40になってから始まったクラス会は毎年開催されているのだが、やはり絶対出席しない人はいる。途中からふっつり来なくなる人もいる。
    私は何も考えないで、ただ懐かしさだけで参加していたのだが、この作品を読んで、思いもよらない視点に気づいた。作中人物のように、ずっと過去の人間関係やステータスにこだわっている人はいるんだなと。
    私はそういう点に無頓着だったので、知らないうちに誰かを傷つけてきてしまったのかもしれない。
    クラスメイトとの優劣やヒエラルキーがどうしようもなく気になってしまう人がいて、そういう人はけっこういつまでもその感覚を引きずってしまう。ふだんは忘れていても、クラス会という場に来ると、気持ちが高校時代に戻ってしまうのかもしれない。
    田舎で、近い距離で同級生と接していたら、なかなかその人間関係から抜け出すのは難しいのかも。
    登場人物の気持ちに共感できないなあと思いながら読んでいたが、実は共感したくなかったのかもしれない。自分の中にある悪意やどす黒い感情を直視することになってしまうから。そういうものから目をそらし、気づかないふりで高校時代をやり過ごしてしまった私には、いろいろと重たい作品であった。

  • 一つ一つを消化していく過程が思いのほか重く、読了するのに時間がかかった。

    学校というコミュニティ。その中でもより狭いクラスというコミュニティに存在する嫉妬や恐怖、悪意そして羨望。

    多くの人が経験したことがある舞台ではないでしょうか。一見穏やかだけれども少し潜れば多くの思惑や感情が渦巻く世界。いま考えると、なぜあんなにも固執する必要があったのか不思議な舞台ですが、その当時は自分がそこに「在る」ことを確かめる為に必要だったのだと思います。

    誰かに取り繕うことも、誰かを排除しようとすることも、そして誰かと距離を置こうとすることも、他者への依存なのだと思えます。それは自分がそこに「在る」ために必要だったもの。誰もがその存在のために誰かに依存する。その誰かはその人にとっての太陽。つまり全ての人は誰かを自分自身を明るく照らすことの出来る存在。自分の内なる扉から覗けば必ず明るい光が見える。

    もがき続けた暗闇の時間がいつしか終わり、まるで映画のように、開く扉からまぶしい光が溢れ出す光景で締め括られた読了の瞬間でした。

  • 辻村さんの小説は本当に大好き。
    えぐってえぐってつきつけられて、ほんの少し抜け出す道を教えてくれる。
    こんなにも心に深く残る。
    また、前を向けるって思える。

  • 女の本心。

    学生時代の真実なんでしょうね。

    朝井リョウと重なる部分もあります。

  • 天の岩戸神話をモチーフに、大人になった高校生を描く。クラスメートたちが女優になったアマテラス(=キョウコ)を外(=同窓会)に引っ張り出そうとするなか、それぞれの抱える秘密が明らかになっていく。地方のコンプレックス、女性同士の反目、自己顕示欲など、「あるある」とうなずきながらも怖くなる。
    辻村さんらしい仕掛けもすばらしい。読み返してみるとヒントはたくさん出ていたのに、やっぱり気がつかない。でも、気づかずにいて最後に驚く方が、この人の作品を楽しめるはず。

  • すっごく面白かった!
    というタイプの小説ではないけれど。
    もう一回読みたくはなる。

    謝りたいけど謝れない過去を思い出した。

  • 不動の地位に・・・太陽のように坐り続けることが自分には許されないと知った。
    閉ざされた空間にいると、その場所が世界のすべてになってしまう。
    今ならわかる。学校という名前がついた箱の中で、自分は長いようで短い時間を過ごしていたのだと。
    その年代特有の残酷さと傲慢さで、周囲を支配しようとしていた人もいた。
    天真爛漫にみせかけて、抜かりなく計算し立ち回っていた人もいた。
    でも大半の人は、居心地のいい場所を探して、さらに狭い世界を作り上げ楽しんでいた。
    同じ空間で、同じ時間を過ごし、同じものを見てきたはずのクラスメートたち。
    私が忘れてしまった瞬間を、いまもずっと覚えている人がいるかもしれない。
    逆に、私にとって絶対に忘れたくない大切な出来事も、記憶の隅にさえ残っていない人もいるだろう。
    時がすべてを解決してくれるわけではない、と思う。
    けれど、時が経てば人は変わる。そして自分も。
    それが大人になるということなのだろう。
    でもやっぱり、人間は本質的なところは変わらないとも思ってしまう自分もいて、少し笑ってしまった。

  • なにか読み辛い。
    なにか引っかかって、すんなり文章が入ってこないと思って読んでいた。
    この違和感の正体がトリックだったとは。
    みごとに引っかかりました!
    しっかし、こんな内面ドロドロした奴ばっかり居るクラス、いっくらなんでも嫌だ(笑)。
    特に水上由希さん。こんな人がクラスに居たら怖いです!!

  • 過去のほろ苦い出来事ががんじがらめにする現在を描きたいなら描けばいい。きっと辻村深月なら描ける。また、それがいかに複雑に絡まっていたとしても、著者がそれを望めば、見事に絡まりを解く力量だってあるはずだ。それも、爽やかに、温かく。ここで叙述トリックのような倒錯を入れる必要がどこにあったのかと問いたい。自分の書いてきた作品に囚われることなく、もっと作品そのもののために自由であっていいじゃないかと。つまりさ、読みにくかったってことです。作品ファーストであるべきで、作者ファーストでも読者ファーストでもないってこと。でも多分、その乖離こそが何よりも難しいはず。

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太陽の坐る場所 (文春文庫)の作品紹介

太陽の坐る場所は、辻村深月による日本の小説で、隔月刊小説誌別冊文藝春秋に連載されていました。水川あさみ主演で2014年には映画化もされました。高校卒業して10年後のクラス会に、女優になったクラスメートを呼ぼうと連絡を取ろうとします。キョウコという2人の同じ名前を持つ女性。そして高校時代の苦い思い出と登場人物の思いが交錯します。

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