お家賃ですけど (文春文庫 の 16-5)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167904302

感想・レビュー・書評

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  • 今の能町さんの文体とは少し違うのだけど、この能町さん特有の、文章から溢れ出てくる落ち着きがすごく心地よくて、加寿子荘の二階奥で微睡みながら読んでるような。とてもいい感じ。

    この感じは、先に読んだ〝性転換ツアー″の方でも感じたけど、どこか自分を俯瞰で見ているところがそうさせてる気がして、文中にも「これからもずっと自分を小説か何かだと思っていくんだと、思う」とあって、そういう考え方がこういう文章を紡ぎ出してるんだなと感心するとともに、私もこんな風に自分のことを捉えられたらなぁと思った。

    そしてそんな面もありながら、会社の人だったり、実家のおばあちゃんや病室の方たち、道端のおばあちゃんとか他人への目線や思いなんかからはすごく優しい気持ちが溢れてて、なんだかほんとにあったかい気持ちになるのです。

  • 淡々としていて小説というよりやはり日記なのだけど面白いんだよなあ。
    みくしーで毎日のように日記を書いていたあの頃を思い出す。

  • 近所に住んでいるので、知っている地名や店がたくさんでてきて興味深かった。私がこの近くに住み始めた時期とも重なってる。

  • オカマということは横においておいて、ただこの人のエッセイがいい。いい雰囲気だな。あと、これが最初mixiの日記だったってとこも、能町さんの同世代のわたしとしては、なんかあの頃の楽しかったなぁって感じで、いい。他の本も読みたい。

  • ミクシィ日記が元になっている。

  • かもめぶっくす

  • 加寿子荘中心の話というわけではなく、そこに住んでる能町さんのエッセイ。
    特別なエピソードとかは無いのですが、楽しい。

  • 作者が住んでいた(今も住んでらっしゃるのでしょうか…?)風呂なし・洗濯機なし・素敵な大家のお婆様がいる木造のアパートとそこに住んでいた頃をつづったエッセイ。作中に出てくるお婆様方がみんな可愛らしく、昭和を東京で過ごした女性の言葉使いはとても素敵。

  • 能町さんの著作を初めて読んだ。
    古い住宅への偏愛と、心地良い距離感の関係。能町さんは素敵な人だな。

  • 能町さんのエッセイは何度か手に取ったことがあるが小説?は初めて。自叙伝的小説と書いてありましたが、恥ずかしながらそれってどういう意味なのか正確なところがわかりません。かなりご自身のエッセイのように感じたのは、最近はテレビでも拝見するのでイメージがわきやすかったからでしょうか。それとも、そこまでもが狙いなのでしょうか。
    少し私には読みにくい部分もありましたが、過剰でなくドライともいうべき淡々とした筆致で綴られるので割と大変なんじゃ?という事も、うっかりさらっと読んでしまう。今に至るまでには、いろいろな事があったんだなぁとしみじみと興味深く読ませていただきました。

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著者プロフィール

北海道出身、茨城県育ち。文章やイラストの仕事のほうが多い漫画家。他称好角家。雑誌やネット媒体でコラムなどの連載多数。2006年、イラストエッセイ『オカマだけどOLやってます。』(竹書房)でデビュー。著書に『くすぶれ!モテない系』(文春文庫)、『ドリカム層とモテない系』(ブックマン社)、『逃北〜つかれた時は北へ逃げます』(文春文庫)、『「能町みね子のときめきデートスポット」略して能スポ』(講談社文庫)、『雑誌の人格 2冊目』(文化出版局)、『うっかり鉄道』(幻冬者文庫)など。『「能町みね子のときめきサッカーうどんサポーター」、略して能スポ』(講談社文庫)がサッカー本大賞2017の大賞を受賞。ラジオやテレビなどでも活躍している。

「2018年 『中野の森BAND』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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