『罪と罰』を読まない (文春文庫 み 36-50)

  • 文藝春秋
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感想 : 96
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167913205

感想・レビュー・書評

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  • 流し読み程度だが、企画・試みがおもしろかった一冊。

  • 因業ばばあ? 急に宝塚? そうなの? まじか!…
    ああだこうだと一般読者と変わらぬざっくばらんな話っぷり。
    漠然とした極少ない知識と、ところどころで提示されるわずかなヒントを手がかりに推理する。
    なんと面白い企画なんだか。
    小難しそうで、ただただ敷居が高いだけだった「罪と罰」をぐっと身近に引き寄せてもらったような気がする。
    読まずに読む座談会、またぜひ開催してもらいたい。

  • ここ最近のヒット。いや〜みんなの言い放題っぷりが気持ちが良い。ドスコ?馬かな?って冒頭の辺りから爆笑。
    ちょっととっつきにくそうだな〜と避けていた外国文学だけど、やはりキリスト教とかの影響はありつつも、こんなふうに面白がって読めるんだ!っていう大発見だよね。
    後書きでもお話されているように、読む前から読むことは始まっている。あらすじとか見ながら選んでる時、わくわくするあの感じ。そして読んだ後も読書は続く。本はなにより待ってくれるから、良い。その通りだなと。
    誰かと読書会できたら楽しそう!

  • これはちょっと悪ふざけな気がする。

  • 第62回アワヒニビブリオバトル「邪道」で紹介された本です。
    2020.03.03

  • 面白そうだなと購入。でも期待せずに読み初めて、えっ、これ予想以上に面白いじゃんとびっくり(笑)
    ドストのラスコに馬の修造だよ?「罪と罰」かなり読みたくなったんだけど、私はいつか読む読む詐欺マン(笑)

  • 20190619読了
    罪と罰を読んだことのなかった作家、翻訳家、想定デザイン家の4人がどんな本かを想像する座談会を開き、少しずつページを読んでもらったりしながら話、それぞれのキャラクターを推理する。
    その後登場人物紹介とあらすじが少し掲載され(4人は座談会後本を読む期間を与えられ)再度集会。
    その後自分たちの推理が合っていたか、本当はどんな話でどんな登場人物だったのかなどを語る話。

    これで罪と罰を読んだ気にもなり読みたくもなる…が話長そうだしな…

  • 「罪と罰」未読の4名の作家が読まずに内容を推理する。後半、読後の感想を語り合うのが特に面白かった。「罪と罰」自体いろいろと面白い小説だけど、作家さんたちの頭を介するとこんなに面白可笑しく読めるのかと。これを踏まえてまた「罪と罰」を読みたくなった。

  • ドストエフスキーの『罪と罰』を読んだことのない四人が、断片的な情報を手がかりに、その内容についての憶測を語りあった本です。最後に、四人がじっさいに『罪と罰』を読み、その感想について話しあっています。

    「教養の崩壊」が論じられるようになって久しく、本書のタイトルを目にしたときには、教養主義の逆張りのようなネタで、はたしてどれだけおもしろく料理できるのだろうかと、あまり期待はせずに読みはじめたのですが、予想以上にたのしく読むことができました。

    とりわけ、三浦しをんが現代の小説家としての観点から、次々に彼女なりのストーリーを展開していくのがおもしろくて、現代の小説と19世紀のロシア文学のちがいが鮮明になっているように感じました。この点については、著者たちも『罪と罰』をじっさいに読んでみたあとで語っていますが、日本の人形浄瑠璃になぞらえるなど、自由な連想が展開されていて、最後まで読者を飽きさせません。

    なお巻末には、お笑いコンビカラテカの矢部太郎による「解説マンガ」が収められています。

  • しをん先生がとても好きなので読んでみよう、と軽い気持ちで読み始めたけどとても面白かった。
    知識と語彙が豊富な4人の語り手によって考察される罪と罰、自分も読んだことは無かったがこれを読んで読んでみたい!と思った。
    なんだか難しそうな話だと敬遠していたが、人が楽しそうに話しているとなんとなく読んでみたい気持ちにさせられる。会話のテンポもすごくよくて、読みながら思わず笑ってしまった。

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著者プロフィール

岸本 佐知子(きしもと・さちこ):上智大学文学部英文学科卒業。翻訳家。主な訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、ニコルソン・ベイカー『中二階』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』、リディア・デイヴィス『話の終わり』、スティーヴン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ジョージ・ソーンダーズ『十二月の十日』、ショーン・タン『セミ』、アリ・スミス『五月 その他の短篇』。編訳書に『変愛小説集』、『楽しい夜』、『コドモノセカイ』など。著書に『気になる部分』、『ねにもつタイプ』(講談社エッセイ賞)、『なんらかの事情』、『死ぬまでに行きたい海』など。

「2023年 『ひみつのしつもん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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