- Amazon.co.jp ・マンガ (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784168110177
感想・レビュー・書評
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「アドルフに告ぐ」完結の5巻。
第二次世界大戦終戦で物語は終わるのだろうと予想していたのですが、全く違う結末。「アドルフ」の名をもつ人間が物語から退場しただけで、作品として伝えたかったものは終わることがないのだ、と強く思う。
最後の瞬間まで、カミルとカウフマン二人のアドルフは互いを憎しみ続け、果てのない戦いの中に人生を置いてしまいました。少年時代の頃に戻れるかという期待、せめて死の間際には過去を懐かしみ、懺悔する瞬間が訪れるのではないかという希望は打ち砕かれました。娯楽作品ということを考えれば、物語上の結末として終わらせることもできたのでしょうが、その結末を選ばなかったことが「アドルフに告ぐ」を描き伝えたかったことなのだろう、と感じます。
大義の為に殺人を正当化し、憎しみの連鎖を増やし続けること。どこかで止めなければならないが、憎しみに囚われてしまったら、そこから逃れることはできないのか。
おそらく、始まってしまったら止めることは途方もない歳月がかかることで、やはり始まる前に止めなければならないのだ、という考えを強く思う。
理想論ではあるけども、理想論がないと歯止めは効かないのではないでしょうか。
戦争が始まってしまっては、そんなことは言えないとは思う。家族や友人知人の理不尽な死を受け入れることはできないと思う。
だからこそ、そんな状況にしてはいけないのだ、ということではないかと思います。
カミルとカウフマンが再会した時の一瞬の友誼。少年時代を振り返る二人の関係は健康的だったけれど、セリフの端々に相容れないものが散りばめられていて、読み返すと辛い。
やはり、こういう社会はおかしいよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
眠気も忘れて、5巻まで読んだのだった。
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人種、民族とは何かを考えさせられた作品。また当時の街の様子やヒトラーの描写がリアルで実際に見てきたかのようだった。凄惨なシーンは目を背けたくなるが現実にあった事また現実で続いている事として今私達が何をすべきか考えさせられた。
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すばらしい漫画を読んだ。
ただ、そのひと言に尽きる。 -
悲しいお話だった。
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ううむ。圧巻。壮大。ずしりと来る。
色々なものが内側に渦巻きすぎて感想にまとめられぬ。 -
人間の愚かさを感じずにはいられません。
戦争の愚かさを感じずにはいられません。
多くの人がこの漫画を読んで、
過去の過ちを感じて欲しいと思います。
http://www.tv-aichi.co.jp/bp/wadatti/?p=7960