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- Amazon.co.jp ・本 (479ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198611736
感想・レビュー・書評
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マケドニアのアレキサンダー大王を描いた歴史小説。『アレクサンドロス大戦記 1 夢の息子』『アレクサンドロス大戦記 2 若き征服者』『アレクサンドロス大戦記 3 永遠の帝国』の3巻から構成される。
第1巻は父親のフィリポスの治世が中心である。フィリポスが強国としたマケドニアを継承したからアレクサンドロスは大帝国を築くことができた。日本史の織田信秀と織田信長の関係のようなものである。しかし、アレクサンドロスとフィリポスとの間は結構ぎくしゃくしていた。暗殺の黒幕に王妃説やアレクサンドロス説が出ることも無理がない。
アレクサンドロスのペルシア遠征は一ヶ月分の兵糧しか用意せずに始めた。行き当たりばったり感がある。人類史上最大の大遠征と評価されるが、成功した結果から評価される面がある。他人が倣う成功例としては難しい。
ペルシア側に勇猛果敢な武将が登場する。どうしても侵略される側の視点で読んでしまう。ロシア連邦のウクライナ侵略が起きているために、その思いが強くなる。アレクサンドロスは手痛い目にあるが、卑怯な手段で復讐することは否定する。「戦争とはいえ、人間にはしてはならないことがある」(2巻254頁)。目的のために手段を選ばない卑怯者ではない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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