- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198624200
作品紹介・あらすじ
28歳の智代は「洋甘」のショコラティエール。理想のショコラを作りたくて、いつか店を移ろうと思っている。でも、事故にあった父親を養うため、辞めるに辞められない…。女子高生の愛子はアルバイト、バツイチの優花は販売員。さまざまに悩み、それぞれに想い、手探りで自分の道を進む-。一歩だけ。踏み出す勇気が欲しい、毎日がんばっているあなたへ。歯がゆくも愛おしい物語。
感想・レビュー・書評
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海外旅行で出会った一粒のショコラが智代をショコラ職人への道へと駆り立てる。そんな矢先、父が事故で入院、肉親は智代だけ。智代はショコラ修業をさきのばしにし、父をサポートするために同居する。
腕がなまらないように、地元のスイーツ店「洋甘」
の店員として働いているが、自分のめざすショコラ職人からはほど遠い場所で…
かわいい表紙とタイトルでほっこり系と思ったら、スイーツどころか、ビターな内容。
理想の生き方と現実問題の間でもがく智代を中心に、「洋甘」店員の、ベジタリアンで優しげな30代の女性、ギャルな、でも味に真摯な女子高生、二人のエピソードも語られている。
うーん、智代の心情に共感する所はあるけど、好感がもてない。他の二人も。
女子高生はしかたないとしても、後の二人は、自分本意すぎに感じた。いや、自分でも解ってるだろうけどね。
その葛藤をリアルに描きたかったのだろうかな? -
二十八歳のショコラティエールの智代が、ショコラとの出会いはキラキラなもののほぼ一冊丸ごと勤める店の質より量さに不満を抱いた儘な為、期待と裏腹にかなりほろ苦かった。ずっと上からな儘でモヤモヤ。焼き芋屋を追う女子高生アルバイトや別れた夫にチョコを送るベジタリアンの販売員の話は黒さが薄く息抜きになった。
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軽い読み物のつもりで手に取ったけど、思った以上にショコラに対する情熱が注ぎ込まれていて、最後まで一気に読んでしまいました。
とはいえ、ショコラ大好きな主人公の話にばかりページが割かれているわけではなく、同じケーキ屋に勤める女性二人、それぞれの話がわりあい幅を利かせていました。
それはそれで面白いのだけど、もっとショコラの話を読みたかったかなと思いました。 -
完全に趣味でお菓子作りをしている身として、少し反省。チョコは割ってレンジでチンして溶かしてるし、安い材料を探して作ってる。もちろんプロではないから真剣にやる必要もないのだけれど、真剣にショコラと向き合っている智代の姿が輝いて見えました。
お腹空いてるときには読めない本です。
焼き芋、ケーキ、ショコラ、つらいな。 -
三人くらいに話が別れていて適度な量で読める。夫婦の話がすきだな。 作者はラノベも書いてる人?
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あれーこれ読みたかった本じゃない?と思ったら
違ったww今気づいた。
読みやすかったです。
生きるって上手くいかないもんだねーっていうリアル。
予想外に。
でもってチョコ好きとしてはチョコの描写が美味しそう。 -
タイトルやカバーのイメージだとラブコメかな?と思ってたのですが、蓋を開けてみるとリアリティのある話でした。
夢と現実の葛藤が今の私の心境と酷似していて、主人公の気持ちに凄く共感!
ゆうきりんさんはライトノベル作家さんのようですが、この作品はライトノベルっぽくなく、尚且つ読みやすいです。