去り際のアーチ (文芸書)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198637187

作品紹介・あらすじ

2000本安打まで残り10本。だが大阪ジャガーズの4番打者・宇恵康彦は不振にあえいでいた。打席に立つ彼の耳に入ってくるのはファンの野次ばかり。自分がチームの足を引っ張っていることに気づいた彼は……。『塀際の達人』をはじめ、プロ野球という舞台から退く人間たちの哀切を描く短篇集。

感想・レビュー・書評

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  • 野球好きにはたまらないお話の数々。
    選手だけじゃなくって
    ウグイス嬢や監督、審判やダフ屋さんなどなど様々な野球に関わる人が
    お仕事を潔く辞めていく経過が
    小気味よかった。

    プロ野球のことをわかっているからこそ
    大いに楽しめる小説もあるんだとしみじみ。

  • 競馬小説の「残照」を読みながら以前に読破した本作品を登録。
    プロ野球小説なら断トツこの作家さん!野球モノの新作が待ち遠しいです。

  • タイトル通り、野球に関係する人達による、まさに「去り際」を考えた瞬間を描いた短編集。野球といってもその職種は様々で、選手はもちろん、解説者、ウグイス嬢、コーチ、審判や、ダフ屋まで、実に様々。テーマがテーマだけに、少し寂しい気持ちにもなるが、それだけで終わらないので読後は爽やか。渋みのある一冊だった。愛着とこだわりを持った職業だからこそ、その去り際は色んな感情が起こる。本当におもしろいテーマだなぁ、と思った。

  • 野球小説ではもっとも旬な著者が、選手ではなく解説者だったり、ウグイス嬢にスポットをあてた短編集。どれも美味しゅういただきました。

  • 長編と比較すると惹きつける力が弱い感じ。テーマを苦く感じる世代だからか…

  • 得意の野球関連で、軽い読み味に仕上がっていましたね。
    しかしながら、良い短編に感じるキレの良さみたいなものはあまり感じられませんでした。
    それでも平均以上の出来になっているとは思いましたけどね。
    個人的には最後の審判の話が好きです。

  • やっぱり本城雅人は野球か!と思ってしまいます。

    短編集ですが、色々な視点で良い。

    ダフ屋、ウグイス嬢、審判、中々フューチャーされないと思いますが短編なら主人公へなれます。

    人生色々、野球も色々…か?

  • え、これで終わり?って感じの話が多かったけどどれも読みやすくて良かった。
    野球好きなら特に楽しめる内容。

  • 本城雅人の野球にかかわる人々の引き際、去り際について取り上げた短編集。
    関西の名門チームの4番バッター、ベテラン解説者、年増のウグイス嬢、二世オーナー、ヘッドコーチ、ダフ屋の若者、堅物アンパイアの7つのストーリーが描かれているが、引き際去り際の湿っぽさがなく、前向きな感じで描かれていて帯に書かれている「まぁ、人生なんてそんなもん。」というコメント通りの内容でした。
    個人的には4番バッターとウグイス嬢の話がよかった。
    今まで読了した本城雅人の作風とは違う感じがしたが、こういった作品もありだと思った。

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著者プロフィール

1965年、神奈川県生まれ。明治学院大学卒業。産経新聞社入社後、スポーツ紙記者として活躍。2009年『ノーバディノウズ』が松本清張賞候補となりデビュー。2017年『ミッドナイト・ジャーナル』で吉川英治文学新人賞を受賞。2018年『傍流の記者』で直木三十五賞候補。著書に『四十過ぎたら出世が仕事』(祥伝社刊)『友を待つ』(祥伝社文庫)など多数。

「2023年 『あかり野牧場』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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