- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198639815
作品紹介・あらすじ
どこで聞いたのか覚えていないのに、七子がいつも、いつのまにか口ずさんでいる歌。坂木小学校で、ほかにも同じ歌をうたっている子がいる。もしかしたら、ものだまのせいかも…と、鳥羽とふたりで、荒ぶっているものだまを探すことに。今回のものだまと、鳥羽の天敵、律が持っているチェスの駒、ルークはどうやら関係しているらしい…。ものに宿った魂=ものだまが巻き起こす事件を解決する「ものだま探偵」大活躍! 好評シリーズ第三弾。
感想・レビュー・書評
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「どこで聞いたのかわからないけど、七子がいつのまにか口ずさんでしまう歌。どうやら、これも「ものだま」のしわざかも?
どこで聞いたのか覚えていないのに、七子がいつも、いつのまにか口ずさんでいる歌。坂木小学校で、ほかにも同じ歌をうたっている子がいる。もしかしたら、ものだまのせいかも…と、鳥羽とふたりで、荒ぶっているものだまを探すことに。今回のものだまと、鳥羽の天敵、律が持っているチェスの駒、ルークはどうやら関係しているらしい…。ものに宿った魂=ものだまが巻き起こす事件を解決する「ものだま探偵」大活躍! 好評シリーズ第三弾。」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ3作目。ジュブナイルなのでとても読み易いし、話も悪くない。律とちょっとだけかもしれないが分かりあえて良かったね
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口ずさんでしまう歌。
誰かが居なくなった時に歌われた曲であり必ず帰ってきたからこそ、皆に歌わせてしまったのかもな。
全く同じ姿をしていたとしても、本当の家族でなければ素直に喜ぶことなどできないだろうな。
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★ものだまといたころのこと、なかったことにしない方がいいと思うんです(p.213)
七子が通い始めた英語教室の生徒たちが無意識のうちについ口ずさんでしまう歌がある。なぜ? なにを意味してるのか? 鳥羽と仲のわるい幼馴染み、律とその相棒でものだまの宿るチェスの駒ルークも参戦。
▼ものだま探偵団についての簡単なメモ
【青木健吾/あおき・けんご】鉄道網クラブ員。
【カサツボ】坂木町庭園にある、雨の日に傘を持っていない人のための傘を入れる壺。モノダマが宿っている。おじいさんっぽい。
【唐木/からき】律の祖父の先生と思われる。
【唐木順也/からき・じゅんや】唐木先生の息子。
【北口商店街】鳥羽の家がある。小さな店がごたごたあって迷路のよう。
【北村】七子と同じ坂木小学校の生徒で橘英語教室に通う子。
【桐生七子/きりゅう・ななこ】→七子
【久保】クラスメート。
【佐保姫/さおひめ】鳥羽の母のカフェに初めて行ったとき出してくれたお菓子。名の由来は古事記かその辺だったと思う。神格化された佐保山のこと。
【坂木駅】最近持ち合わせを忘れる人が続出。
【坂木駅の立ち食いそばやさん】七子と鳥羽の捜査に協力的。自分も昔少年探偵団だったとか。駅には七不思議があると言ってる。
【坂木町/さかきまち】七子が引っ越してきた、舞台となる町。東京の田舎。古い町。古代の遺跡が発見され博物館を作るということになってに七子の父が誘われた。
【桜井鳥羽/さくらい・とば】→鳥羽
【笹の便り】鳥羽の母がやってる日本茶と和菓子のカフェ。オリジナルのお菓子の名前でもある。
【ジョン】唐木先生んちの犬。スコティッシュテリア。
【浅間山/せんげんやま】小さい山。ふもとに唐木先生のお屋敷がある。
【橘英語教室】七子が通うことになった英語塾。優しそうな女性。発音を重視している。
【魂】《わたしは、いつわたしになったんだろう?》p.225
【タマじい】七子の母の家に代々伝わる大福のような形の水晶に宿っているモノダマ。フクサをしてガンコでえらそうと言わしめる。正式名称? は「川流れ水晶」。
【鳥羽/とば】桜井鳥羽。坂木町に一人で来ることになった七子を助けてくれた女の子。ショートカットで小柄だが七子と同じ歳のようだ。
【鳥羽の家】北口商店街にある日本茶と和菓子のカフェ「笹の便り」の裏にある。
【鳥羽の祖父】お茶の教室をやってたが引退。
【鳥羽の父】サラリーマン。
【鳥羽の母】佑布(ゆう)。「笹の便り」をやってる和菓子職人。鳥羽の祖父が鳥羽の母の実家のお菓子を使ってたので父と知り合い結婚した。
【トランク】七子の母のトランク。一緒にドイツ旅行にも行った相棒で宝物。ガタがきていて鍵を掛けないとパカッと開いてしまうしキャスターのひとつが動かない。でも七子の大切なものを詰め込んでいる。モノダマが宿っている。
【七子/ななこ】小学五年生。
【七子の家】正確には桐生一家の家。前に住んでいた大学の先生がいなくなったので勧められた。古い家で七子は怖かったが父と母はなぜかとても気に入った。
【七子の父】博物館の学芸員。
【七子の母】百子(ももこ)。元図書館司書。ものを捨てたくないタイプ。祖父が転勤族だったので日本中引っ越してきた。その中に坂木町もあった。
【ハシラ】七子の部屋の柱。モノダマが宿っている。
【フクサ】鳥羽のフクサ。いつも持ち歩いている。モノダマが宿っている。ちょっと高飛車な物言いをする。
【藤沢保/ふじさわ・たもつ】律の祖父。故人。おそらく唐木先生の教え子。卒論のテーマは「ケルトの妖精物語」。
【藤沢律/ふじさわ・りつ】→律
【古川ツカサ】七子の新しいクラスの担任。人気があるようだ。鉄道クラブ顧問。
【ポートベロー・マーケット】坂木駅南口商店街のはずれにあるアンティークショップの一軒。ご主人は品のよさそうな老人。
【増田透/ますだ・とおる】よそのクラスの同学年生。駅の伝言板になぞの暗号を書いた。鉄道クラブ員。祖父が坂木駅の駅長だった。
【マレビト】《転校生っていうのは、子どもにとってのマレビトなんだな。》p.58
【モノダマ】よく人から話しかけられるものに宿りキャラクタとなる。その話し声が聞こえる人は特別な人。少し聞こえるとか顔も見えるとか段階があるようだ。多くは大人になったら聞こえなくなり存在を信じなくなる。
【ものだま探偵】たまに発生する荒ぶる(といってもそうたいしたことではないが)モノダマをしずめる人。特別なチカラは持たないので地道に原因となったモノダマを探しこんこんと説得する。
【横田】七子と同じ坂木小学校の生徒で橘英語教室に通う子。
【ランドセル】七子がずっと背負ってるランドセル。モノダマが宿っている。雰囲気的には小学一年生くらい。
【律/りつ】鳥羽の幼馴染み。かなりひねくれていて今は仲が悪い。弁護士めざして猛勉強中。
【りとぼぴー】なぜか知らないうちに「りとぼぴー、るるるるー」と口ずさんでいた。
【ルーク】律がいつも持っているチェスの駒。ものだまが宿っている。盤も他の駒も火事でなくなり今は彼しか残っていない。仲間を失ったショックからか記憶喪失になっている。 -
今回荒ぶったものだまは、英語の先生の家にあるチェスの駒だったけれど、『荒ぶる』という言葉に似つかわしくないほど静かな荒ぶり方だった。
まぁ、感動的な、めでたしめでたし的エンディングだったんで、よかったんじゃないでしょうか。
何ていうか…いい話なんだけれど、相変わらず律くんがちょっとキモいので、素直に感動できない。
あからさまに、最後にいいエンディングが待ってます、て感じに性格が悪いので。
最後に絶対打ち解けるでしょ、みたいな。
何だろう…、このシリーズ、おもしろいんだけれど、何か今一つ物足りない。 -
毎年7月に出てるのかな。4巻も出るといいなぁ。あたたかい物語。
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英語教室に通いはじめた七子。翌日の掃除時間に、いっしょに掃除をしていた子に『りとるぽぴー』と歌っていると言われる。七子自身、聞き覚えのないその歌をなぜ歌っていたのか分からない。同じ英語教室に通う2人も、知らず知らずのうちにその歌を口ずさんでいるらしい。もしや、英語教室にものだまが!?
英語教室で、七子と鳥羽がものだまの調査中に見つけたのは、駒が1つ足りないアンティークのチェスセット。足りない駒は、ルーク。そのルークは、鳥羽と仲の良くない律の持っているルークに似ていた。