- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198650070
作品紹介・あらすじ
人気女性作家による時代小説競演
己の腕で生き抜くおんな職人の矜持
真葛……京都の幕府直轄御薬園で働く女薬師
沙奈……亡き母の仕込みを継ぐ色酢の?造り職人
おりん……木肌の魅力に惹かれ根付職人に弟子入り
蕗……妹と峠の茶屋を切り盛りするそば打ち職人
市子……その身に霊を降ろす「口寄せ」を使う巫女
梅……身体のみならず心の凝りもときほぐす揉み屋
当代の人気女性作家が、己の生きる道を自らの
腕と業で切り開く女性職人の凛々しさを巧みな
筆致で活写した、傑作時代小説アンソロジー。
春雀二羽 澤田瞳子
藍の襷 志川節子
掌中ノ天 奥山景布子
姉妹茶屋 西條奈加
浮かれの蝶 小松エメル
おもみいたします あさのあつこ
感想・レビュー・書評
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江戸の世で仕事に生きる女たち。
アンソロジーは知らない作家さんとの出会いがあるのも楽しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大好きな作家さんや初読みの作家さん…
新鮮で良かったです。 -
日刊ゲンダイ2019/1/7-2/1号澤田瞳子:春雀二羽、2/4-3/1号志川節子:藍の襷、 3/4-3/29号奥山景布子:掌中ノ天、4/1-5/2号西條奈加:姉妹茶屋、5/7-5/31号小松エメル:浮かれの蝶、6/3-6/27号あさのあつこ:おもみいたします、の6つの短編を2020月1月徳間書店から刊行。女性たちの仕事時代小説アンソロジー。あまりお目にかかれない仕事ばかりで、すんなりと入り込めませんでした。澤田さんのみ、既読で、京都鷹ケ峯御楽園日録シリーズなので、これは好きなんです。
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心地よい本
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江戸に生きる女職人を描いたアンソロジーだ。
職人、といっても、ものづくりだけでなく、揉み屋やそば打ちなど職業はさまざま。
全体的にしっとりした雰囲気の短編が多かったように感じる。 -
アンソロの趣旨を汲みつつ、自分の作風を練り込めんだ人と、自分の作風になんとなーくテーマを付け足した人で面白さが分かれる
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2019年に日刊ゲンダイリレー連載された6編
女性時代小説作家による女性職人をえがくアンソロジー
新しいお気に入りが見つかるかと期待したが。。。
澤田瞳子「春雀二羽」
京の本道医の義妹真葛は薬草を育て薬の研究をしているが、禁裏御典医御薗家の兄弟不和と、医書を持ち込んだ老女の事件を、鮮やかな謎解きで解決。
志川節子「藍の襷」
年貢の不足を補う薩摩の色酢作りを母から引き継いだばかりの沙奈の前を、藩内の権力闘争の一端が通り過ぎる。
奥山景布子「掌中ノ天」
伊勢参宮の土産物の根付け細工に魅せられたおりんは弟子入りしてのめりこみ、京の修行から帰った恋人よりも大切なものとなっていた。兄弟子と競う心中の葛藤がよく描かれている佳作。
西條奈加「姉妹茶屋」
秩父で祖父から引き継いだ蕎麦打ちとくるみ餅の茶屋を営む姉妹に、江戸から捜査の影が近づく。姉の許婚は強盗団の手先なのか?作者らしいはらはらのミステリー仕立てと、ほっとする結末。
小松エメル「浮かれの蝶」
失踪した名主の娘の降霊を行って村人を安心させたお市は、DVの父親から娘を逃がすためのトリックだと見破った若者に手妻の技を教えてくれとせがまれる。
あさのあつこ「おもみいたします」
あまりの体調不良で毒殺におびえる商家の主が、体幹から凝りを解きほぐすお梅のあんまに、心の凝りまでもほぐされていく。あー、こんなあんま受けたい! -
時代小説は苦手と思ってたが、なかなかに趣深く人情味あふれててよかった。ただ単語の意味がよくわからないのもあったから勉強しなきゃな。